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【社員紹介記事★第五弾】新卒生がコンサルタントになるまで

※この記事は、弊社のC&S事業部、特に戦略コンサルを志望している方に向けて、当事業部でどんな人材がどのような心構えを持って働いているのか?を紹介し、当事業部の雰囲気や文化への理解を深めていただくための記事となります。
弊社の事業の活動内容を知りたい方は、Knowledge&Insight内のタグ機能にて、ご覧になりたいカテゴリを選択したうえで閲覧ください。
本記事が成長できる環境を求めている方や、コンサルタントとしてのキャリアを検討されている方の一助となれば幸いです。

筆者のプロフィール

 こんにちは、私は増田森一と申します。
1995年11月に生まれてから大学院を卒業するまでの25年間を熊本で過ごしました。
大学では理工系科目を専攻しつつ、最終的には数学の確率論をメインに学び、2021年3月に熊本大学大学院を卒業。
同年の4月にて弊社アーツアンドクラフツに新卒二期生 (21卒)として入社しました。

 

 まずは、簡単に入社に至る経緯として、①コンサルティング業界を選んだ理由、②中小規模の会社を選んだ理由をご紹介します。

 就活生時代を振り返ると、今考え直しても稚拙な意見だと思いますが、私の就活の軸は “ビジネスのプロになる”という漠然としたものでした。
当時イメージしていたビジネスのプロとは、世の中の課題を発見または提示し、その解決策を導出でき、かつ解決策となるビジネススキームを構築/運用できるというものです。もし生み出した事業がスケールするならば、それは世の中に貢献できている証拠なので喜ばしいです。
しかし、当時の私は中小零細規模でも良いので、自分で事業を作り、運用できる人材になりたいなと考えていました。

 そこで、この漠然とした自分のなりたい姿を実現するために、職探しにおいて「自分が解決したいイシューは何か?そのイシューを解決するスキルを有しているか?」という観点を考えました。
しかし、就活の前半で出た結論は “解決したいイシューなんてわからないし、そもそも単独で活躍できるほどのビジネススキルはもちろんない“となりました。
様々な業界の説明会に参加しても、業界研究を行っても、社会人の先輩に話を聞いても、ビジネス/業務の概要はわかったつもりになるだけで、自分が解決したいイシューを決めるほどには落とし込めていないのが現状でした

また、長期インターンなどもしていないので、ビジネススキルを習得している訳がありませんでした。
そのため、就職活動の後半からは以下を軸にしながら、自身のファーストキャリアとして適当である仕事/企業を探しました。

  1. 業界業種問わずに様々なイシューにアプローチできること
    •  背景: 取り組みたいイシューが曖昧な状態かつ社会の解像度が粗い段階では、業界/業種を絞らずに視野を広げる仕事がしたい
  2. ビジネスのプロとしてのマインドセット&知見&実務スキルを習得できること
    • 背景: 頭でっかちが無価値なことはなんとなく分かっていたので、ビジネスのプロとして実務スキルが短期間で習得できる仕事をしたい。
      そのためには、“プロ“として様々な面でハードな環境に身をおくことは厭わない
  3. 多様なチャレンジができること(早い段階でマネジメント経験にチャレンジできれば尚良し)
    • 背景: 中小規模だとPJマネジメントの経験/実績をキャリア序盤でつかめると考えた(そもそも大企業レベルの規模は想定していない)

 
 このような形で、前述した①コンサルティング業界を選んだ理由が上記(1)(2)、②中小規模の会社を選んだ理由が上記(3)に該当したため、私は弊社に入社しました。
そして、時は流れ、入社から4年が経過した私は、コンサルタントの職位として日々の業務を遂行しています。
一例ですが、当たり前なことで、まだまだ先輩から学ぶことばかりですが、新卒時代の自分にアドバイスできる点も多少あります。

そのため、以降では、2021年に入社した筆者の成長過程、また、成長に向けて取り組んだこと/意識したこと、自身が掲げた就活の軸の結果について、これまでの弊社での経験よりご紹介できればと思います。中途入社を検討する方もさることながら、何より新卒入社となる方々の参考になれば嬉しいです。

 

従事したプロジェクト例

 まずは、①業界業種問わずに様々なイシューにアプローチできる仕事の観点です。
私は入社してから約20以上のPJに参画してきました。 (その他PJ例とその詳細は添付画像を参照)

  • 戦略立案: 国内大手電力会社における中期経営戦略(原子力発電、水素活用のポテンシャル)の立案支援
  • 戦略立案: 国内大手リース会社における新規事業(建設機械/工作機械)の立案支援
  • 戦略立案: 国内大手不動産会社における新規事業(買取再販リノベ再販事業)の立案支援
  • 実行支援: 国内大手SIerにおけるCO2排出量の可視化支援

これらを見て分かるように、電力業界/不動産業界など様々な業界のPJに取り組むことができ、
各業界が抱える課題/業界動向/最新テクノロジーの活用余地などを俯瞰した上での戦略立案/新規事業の検討などを行いました。
また、実務寄りである実行支援系のPJも経験できており、各企業の業務に踏み込んだ上でのITツールの導入支援なども行っています。そのため、軸①を達成できる環境で働けていますし、他の検討軸である軸②/軸③も一定は達成できているため、自身の成長のきっかけに絡めて紹介できればと思います。

成長のきっかけ①: 登竜門PJで学んだ当事者意識/プロフェッショナル観

 ここでは、私が入社二年目の4月~5月で参画したPJ経験を紹介します。
それは、登竜門PJと呼ばれる弊社別事業であるジュエリー事業部向けのコンサルティングPJです。
これは21卒として入社した5人の同期と、サポートメンバーのマネージャーとともに取り組みました。
PJテーマは「ジュエリー事業部のリング制作工場の加工不良率低下に向けた現状把握/戦略立案/実行支援」です。
具体的には、リングの製造工場に出向き、現製造プロセスにおける課題のヒアリングや、加工不良の種類や発生要因を特定するためのデータ分析などを行いました。
このPJが成長のきっかけになった要因は、「自分が/自分たちがメインでお客さんと討議する経験」を積めたことです。

 というのも、入社直後は先輩社員のサポート業務がメインであるため(PJの矢面に立つという場面が少ないため)、本PJにて“真の当事者意識(真の緊張感とても言うのでしょうか”を持つことができました。
また、当事者意識に加えて、“プロフェッショナルとしてコンサルティングする姿勢“も矢面に立つことで徐々に学べました。
一例になりますが、PJの中盤頃にサポートメンバーのマネージャーから「御用聞きで終わらずに、コンサルティングをするべきだ」と指摘を受けたことがあります。ビジネス用語における御用聞きとは、顧客から要望を聞き取りその要望通りに納品する意味です。
なので、上長の指摘は「顧客が見えている課題に対応するだけでなく、PJテーマの達成に向けた課題(もっというと顧客が自力では気付けなかったであろう課題)を考えるべき。これらを提示/議論し、課題解決の意思決定を支援することがコンサルタントの存在意義では?」とのメッセージと解釈しました。

 「顧客に対する付加価値の提供にコミットする」などの巷でよく言われる格言だと思いますが、
 これを入社間もない段階で痛感できたことは、ビジネスプロフェッショナルとしてのマインドセットの形成にとって大きな出来事でしたし、成長のきっかけになりました。(これまでも/これからも、一生持ち続けるべきマインドセットだと思います)

 ゆえに、結論は軸②: ビジネスのプロとしてのマインドセット&知見&実務スキルを習得できる仕事(今回はマインドの紹介がメインですが)、軸③: 中小規模ゆえに多様なチャレンジができること、を達成できる環境で仕事ができています。
 
 ちなみに、PJ終了後には懇親会があったのですが、メンバーのPJに対する熱意/誠意が伝わったのか、
ジュエリー事業部の担当者の方々から「皆さんの活動を通じて刺激を受けている。自分たちももっと頑張らないと」という言葉をいただきました。
素直に嬉しかったですし、仕事のやりがいの片鱗が見えた気がしました。

 

成長のきっかけ②: 実行支援系PJで学んだ専門性/プロジェクトマネジメントの重要性

 つぎに紹介するのは、入社三年目に参画した実行支援系PJでの学びと成長のきっかけについてです。
このPJテーマは近年何かと話題のサステイナビリティ関連であり、「ある企業における年間CO2排出量の算定、算定ロジックの構築」をするものでした。
本PJにはコンサルのメインメンバーとして、クライアント各部署との討議/連携を手動する立場で参画しました。
ここで学んだことは、専門性とプロジェクトマネジメントの重要性です。
まずは専門性の重要性についてですが、前述までは軸①: 業界業種問わずに様々なイシューにアプローチできる仕事の魅力を紹介してきましたが、
本案件を通じて“いずれは自分の専門領域を持つべきだ”と実感したのも正直な所です。

 というのも、サステナかつCO2排出量の可視化などの分野では、グローバルスタンダードの排出量可視化ガイドラインが用意されており、
“当ガイドラインに準拠した上で自社事業に適する施策を立案する“などのテクニカルな思考が必要な分野になります。
そして、検討施策の妥当性はサステナを専門とする第三者機関のお墨付きが必要となります。
そのため、顧客/弊社/第三者機関の全員が専門知識を持った上でのテクニカルな議論がマストな場となりました。
これは、市場分析/市場調査/新規事業立案などの案件では経験できない実務面での大きな学びになりました。(軸①をアップデートさせたイメージです)
 
 また、本案件はクライアントの内部データ(複数)を取扱うため、調達部門/財務部門や連携子会社などとの連携が必要でした。
そのため、本PJでは各関係者と本案件を円滑に進めるための計画立案/合意形成/進捗管理などでプロジェクトマネジメントの一端を学ぶことができ、
PJ目標はクリアかつ仕事のリピートもありなどで一定の成果を残せました。
 
 ゆえに、結論は軸①の見解を進化させつつ、軸③としてプロジェクトマネジメントの経験にもチャレンジできました。

筆者からのメッセージ

 今回は掲げた軸と、これらが弊社でのPJ経験にて実現できるのかという観点で紹介させていただきました。結論は実現可能ということになりましたが、
弊社への入社を考える皆様は他の観点を軸にされているかと思います。

 弊社は未経験者をコンサルタントまで成長させる仕組み(ロジカルシンキング研修/プレゼン研修など)を整えていますし、年次や職位を問わずに当人の意識次第で成長機会にチャレンジできる風土です。

 もし当事業部や働く人材について深く知りたい方は、弊社の別の記事を見ていただくほか、問い合わせフォームや各種採用媒体などからコンタクトいただければと思います。説明会等でのご説明を含めて柔軟に対応させていただきます。(以下に私が執筆した別の記事を添付してますので、参考になれば幸いです。)

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 本稿をご覧になった方々と弊社で一緒に働ける日を楽しみにしております!

 

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増田森一

アーツアンドクラフツConsulting & Solution事業部/コンサルタント

サステナ領域の支援を中心にしつつも、業界・領域を問わず市場調査や戦略立案などの支援を担当。外部環境調査および分析や課題発掘から施策立案、実行支援までのプロジェクト参画経験有り