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【ithのものづくり Vol.4】株式会社アトリエ・エヌ 髙橋佳樹 様

この記事は、結婚指輪工房ith(イズ)のコンセプトムービー制作時に取材した、ithのものづくりにまつわる人たちのインタビューです。

株式会社アトリエ・エヌ 髙橋佳樹 様

1977年に父・髙橋博文氏が創業したジュエリー制作工房の技術責任者として従事し、専務取締役として経営に携わる兄・髙橋悠佑氏とともにジュエリー業界を盛り立てる。分業が主流のジュエリー界において、株式会社アトリエ・エヌは企画・デザインから原型、キャスト、仕上げ、石留めと一貫して自社工房内で賄うことができる稀有な存在で、これまで数多くのブランドとの協業を果たす。2016年より、熟練した技術と最新のテクノロジーを用いて、ithの外部パートナーとしてクオリティの高いオーダーメイドの結婚・婚約指輪の制作を請け負う。

 

Q 外部パートナーとして声をかけられたときの印象をお聞かせください。

A まずは、ith様が求めるクオリティのレベルがどれくらいか、それに僕らが対応できるだろうかという心配はありました。でも、弊社はもともと「いろいろなものに挑戦してみよう!」という土壌がありましたし、会社としてもオーダーメイドの生産に重きを置いていこうとしていたタイミングだったので、ご一緒させていただくことにしました。

 

弊社の強みは、制作工程をほぼ一貫して行えることです。

ジュエリー業界は、テクスチャーやデザイン、素材によっては自社内で対応できず、分業にならざる得ない工場や工房が多い中、僕らはどの工程も社内で対応ができるので、クオリティのコントロールがしやすい。それに職人にとってもクラフト感のあるジュエリーのほうが作っていて楽しいと思います。

 

ith様とご一緒させていただいてから4年が経ちますが、職人たちの技術も格段に上がってきましたし、細かいオーダーに対してフレキシブルに動ける体制が整ってきたなと感じています。

 

Q 外部パートナーとして、ithのオーダーメイドへのこだわりをどう思いますか?

A ith様は他社にはないオリジナルのテクスチャーを施すものが多く、またそれをどんなデザインにもフレキシブルに取り入れられることが大きな特徴だと思います。ひとつひとつオーダーシートを確認していかないと作るのが難しいブランドですね。

 

ith様の制作の責任者である石川さんには、毎日、オンラインで情報交換の時間をいただいているのですが、直接、商品を見ながら会話をさせていただいています。それによって、僕らは新しい知識が得られますし、技術のレベルアップにも繋がっていると思います。個人的にもとても有意義な時間になっています。

 

そのほか、ith様のオリジナルのテクスチャーを再現するために研修もあります。そこで習得したひとつひとつのプロセスは社内に持ち帰って技術者と共有しています。このように同業者が技術や知識を共有することは、ジュエリー業界では稀なことなので、これもith様の特徴といえます。

 

オーダーメイドのジュエリーには高いクオリティが求められます。僕らは、そのクオリティをクリアするレベルまで、全体の技術を上げていかなくてはいけません。それはとても難しいことではありますが、逆にその難しさが職人たちのモチベーションとなり、仕事へのやりがいに繋がってきます。オーダーメイドには“難しさ”と“楽しさ”の両方がありますね。

 

Q ithからオーダーのあった指輪の中で印象に残っているものはありますか?

A 最初のころに依頼を受けたフルオーダーのリングですね。プラチナと金のコンビの指輪でしたが、かなり複雑な構造に加えて彫りもありました。僕らは日ごろから多様な素材を扱いますし、社内で一貫して制作できる職人や機械を用意していますが、それでもこのリングは難しいものがありました。実際に形となったときは「意外と出来るものだな」と思ったし、納品後に「お客様がとても喜んでいた」とご連絡もいただいて、携わった職人も「ああ、よかった」とホッとしていました。こういったお客様の声を聞くと、熟練の職人たちだけではなく、若い職人たちも「じゃあ、次ももっと頑張ろう」と励みになりますよね。

Q 高橋さんにとってものづくりとはどんな点が魅力でしょうか?

A 僕はお客様に喜んでいただくために、もっと技術力を上げていきたいと思っています。その中でith様とのお仕事は、お客様との距離も近いので反応がダイレクトに伝わってきますし、これまで僕が携わらなかった新しいデザインや仕様を形にしていく楽しさがあります。お客様の喜びと僕自身の成長の2つを実感できることは、僕自身のものづくりのやりがいにも繋がっています。

 

もちろん、制作していくプレッシャーはありますが、石川さんに技術的なことを相談したり、ときには僕らからアイデアを提案したりと、ith様とのお仕事は『一緒に作っている』感がすごくあります。

 

Q アトリエ・エヌがオーダーメイドの指輪に込める思いをお聞かせください。

A 僕らは依頼を受けてただ形にするのではなく、お客様が手につけたときの雰囲気まで考えて指輪を作っています。直接、お客様と顔を合わせることはありませんが、これからもお客様が喜んでもらえることを意識して、クオリティの高い指輪を作り続けていきたいと思っています。

 

参考ムービー/思い巡る結婚指輪

5F, 1-3-18 Hiroo, Shibuya-ku, Tokyo
150-0012 Japan

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