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アーツアンドクラフツが目指す二刀流の経営

一点突破は戦略の常識?

「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺が示すように、世間一般的にあれもこれも、というスタンスはあまり良く受け止められないことが多いように思います。

ビジネスや戦略論の世界でもよく聞く言葉に「選択と集中」という言葉をあります。やるべきことを絞り込んで一点集中し徹底したほうが成果に結びつきやすいという考え方がわりと主流になっているのではないでしょうか。

とかく短時間でわかりやすさがもとめられがちな昨今の世の中では、異質なモノやコトが共存する状況というのはあまり好意的には思われないようです。

そんな世間の常識や流れに反し、私たちアーツアンドクラフツでは個人の顧客を対象としたブランド事業と、法人の顧客を対象としたコンサルティング&ソリューション(C&S)事業というずいぶん性質の異なる事業を手掛けています。

実際に複数の事業領域を手掛けていることに対して、「なんで?」という質問をされることが少なくありません。
アーツアンドクラフツの創業メンバーの一人である私自身も、初めてお会いする方に短時間で会社の紹介をしなければならない際に、「えと…色々事業をやってまして…」と曖昧に答えたり、わかりやすさを優先して「ジュエリー関連の仕事をやってます」と断片のみを切り取って答えたりと、いずれにせよ自分たちの実態も真意も的確に反映できていない回答をしてしまうしかという場面が多々あります。

私たちアーツアンドクラフツは2010年に創業しました。
様々なきっかけと縁からジュエリーというものづくりの世界に身を投じ、スクール運営や協会事業などを経て、現在のアーツアンドクラフツの顔であり中核事業でもあるブライダルジュエリーのオーダーメイド事業にたどり着きました。
またもうひとつのC&S事業は、創業期の苦しかった時期をなんとか乗り切るために元外資系コンサルティングファーム出身の創業メンバー平田が中心となって始めた企業向けの請負仕事がルーツですが、市場ニーズの高さと初期のメンバーの思いもあって、2018年頃から本格的な事業部門を立ち上げ、こちらも今ではアーツアンドクラフツを支える屋台骨とも言える事業に成長してきています。

私たち自身が最初から確たる意思を持って、この二つの事業を始めたかというとそんなことはありませんが、それでも結果的に自分たちで生み育ててきたこの両極的な事業があることに、メリットや意味が何かがあるはずだと直感的に感じてきました。

さらにいうと、その意味を体現することがアーツアンドクラフツらしい独自の事業創造への道ではないかという命題を、いかに定義、表現し、そこから実践に導いていくかということが、ここ数年来、私たちの頭を悩ませてきたことでもあります。

目指せ二刀流!?

自分たちらしさとは何ぞやを問う青年の悩みにも似た葛藤に対し、ヒントを与えてくれたのが、世界のスーパースター大谷翔平選手です。

投げる。打つ。
それぞれ両極で野球の本質を担うプレイを、どちらも屈指のレベルで体現し、国籍や人種を超えて世界中から賞賛を持って讃えられる大谷選手の活躍をみながら、ふと気がついたのです。

我々が目指していたのは、二刀流の経営なのだと。

ここで改めて大谷選手の二刀流がすごいのか、こちらも話題のchatGPTに質問してみました。

大谷翔平選手の二刀流はなぜすごいのですか

大谷翔平選手の二刀流は、彼が両方のスキル(投球と打撃)でプロのレベルで優れているという点で非常にすごいと言われています。以下に、彼の二刀流のすごさを説明します。

投手としての能力: 大谷翔平選手は、非常に優れた投手です。彼の球速は驚異的であり、制球力も優れています。彼は多彩なピッチングレパートリーを持ち、速球、変化球、スプリットなどを駆使して打者を翻弄します。彼はメジャーリーグでも驚異的な成績を残し、数々の記録を打ち立てました。

打者としての能力: 大谷翔平選手は、二刀流としても非常に優れた打者です。彼は左右どちらの打席でも力強いスイングを見せ、驚異的なパワーを持っています。また、彼の打撃技術も非常に高く、打率や出塁率も優れています。彼は打撃タイトルを争うほどの実力を持ちながら、同時に優れた投手としても活躍しています。

二刀流の稀少性: 二刀流は現代の野球では非常に珍しい存在です。通常、選手は投手か打者のいずれかに特化してプレーしますが、大谷翔平選手はその両方でトップレベルの成績を残しています。彼のような二刀流選手は非常に希少であり、その存在自体が野球界における驚異とされています。

影響力と注目度: 大谷翔平選手の二刀流の才能は、野球ファンやメディアから広く注目されています。彼のプレーは世界中にファンを持ち、多くの人々にインスピレーションを与えています。彼の成功は、将来の選手たちにも二刀流への挑戦を促すことで、野球界全体にポジティブな影響を与えています。

これらの要素から、大谷翔平選手の二刀流は非常にすごいとされています。彼の能力と成果は、野球界における伝説的な存在として讃えられています

 

なるほど…

 

 

さて、上記の要件をすこし抽象化して整理すると以下のようになるかと思います。
① 性質の異なる分野(ポジション)のどちらでもトップレベルである。
② ①を実現できていること自体が非常に希少、いわばオンリーワンである。
③ それゆえ高い影響力と注目度があり、業界全体にポジティブな影響を与えている。

この3つの要件をもう少し深く考えてみると、①について大谷選手はどちらも確かにトップレベルではありますが、現時点では投手としても打者としても、タイトルを取る(成果としてトップに立つ)というところには至っていません。(もちろん今後タイトルを可能性は十分あり得るとは思います。)

つまり投打それぞれを見れば、彼よりも高い成績を残している選手がいて、成績や結果でいえば大谷選手以上に称賛されてしかるべき存在がいるということです。

そう考えるとその真骨頂は、その存在自体がオンリーワンであるということ、そこから生まれてくる常識や想像の域を超えた可能性への期待にあるのだと思います。

私たちアーツアンドクラフツが究極的に目指さんとするのも、この想像を超えた何かをつくりだすことです。そのために私たちなりの独自性をつくることが重要であり、その手掛かりが性質の異なる2つの事業の何らかの掛け合わせにあると考えているわけです。

もちろん、野球の世界と事業経営は違いますし、個人と組織という意味でも同一視して考えるのは飛躍しすぎな部分もあるかと思います。それでも想像を超えた何かを生み出すための要件として、十分参考にしうる部分もあるように思うのです。

アーツアンドクラフツが営むブランド事業とC&S事業がそれぞれ自立しつつ、そのうえで二刀流の事業としてオンリーワンの価値を発揮し、人々の想像を超えるような何かを生み出すしていく道筋とはどういったものか。

ここからはビジネスの領域によりフォーカスして「二刀流」の経営や戦略について考えを掘り進めてみようと思います。

 

二刀流によるシナジー効果

最初にビジネスシーンのなかで耳にすることの多い「シナジー効果」という観点から考えてみます。

またまたchatGPTに質問してみましょう。

ビジネスにおけるシナジー効果について簡潔に教えてください

ビジネスにおけるシナジー効果は、異なる要素やリソースの組み合わせによって生じる相乗効果を指します。ビジネスにおいてシナジー効果を追求することで、以下のような利点が生まれます。

      1. 生産性の向上: 異なるチームや部門が協力し、情報やリソースを共有することで、業務の効率化や生産性の向上が実現されます。協力や連携によって、タスクの重複を避けたり、スキルや専門知識を活用したりすることができます。

      2. イノベーションの促進: 異なるアイデアや視点を組み合わせることで、創造的なアイデアや革新的な解決策が生まれやすくなります。異なる専門分野や経験を持つ人々が協力することで、新たなビジネスチャンスや市場ニーズに対応できる可能性が高まります。

      3. コスト削減: リソースやインフラの共有によって、コスト削減が実現されます。例えば、複数の部門が同じ設備を共有したり、複数のプロジェクトが同じサプライヤーと契約したりすることで、スケールメリットが生じます。

      4. マーケット競争力の向上: 異なる組織や企業の統合によって、市場シェアの拡大や競争力の向上が図られます。統合によって新たな市場へ進出したり、製品やサービスのラインナップを充実させたりすることで、顧客のニーズに幅広く応えることができます。

ビジネスにおけるシナジー効果は、組織内部や業界間の連携、提携や買収など様々な形で実現されます。相乗効果を追求することで、競争力や持続可能な成長を促進することができます。

シナジーとは「異なる要素やリソースの組み合わせによって生じる相乗効果」ということですが、実際に私たちの両事業についても、対象とする顧客、提供する商品・サービス、事業遂行のために必要な経営リソース、事業遂行のために重視される考え方、さまざまな面で異なる要素がありますから、シナジー効果を生み出す可能性を持っています。

上記1~4の利点のなかでいうと、

1.生産性の向上

異なるチームや部門が協力し、情報やリソースを共有することで、業務の効率化や生産性の向上が実現されます。協力や連携によって、タスクの重複を避けたり、スキルや専門知識を活用したりすることができます。

当社ではコンサルティング部門の人材の力を借りて、ブランド事業部の分析や業務改善を行うことがあります。

当社規模の中小事業者が、それ相応の外部のコンサルタントを使うということは、単価的な見合いなども含めて一般的になかなか難しいかと思いますが、社内に人材がいるからこそ高い専門性を持った人材の支援を得ることができます。

また昨年よりith(イズ)の海外進出を開始しましたが、C&S事業部から希望者を募り、立ち上げメンバーとしてアサインすることで海外進出に必要なプロフェッショナル人材をまかなっています。海外出店には調査の段階から、現地法人登記、店舗の立ち上げ、人材の採用から育成等々、それ相応のビジネススキルと経験が必要になりますが、このようなタスクをコンサルタントとしてビジネス経験を積んだ人材が当事者として担っています。

このようなことは一般的な中小企業には難しいでしょうし、仮に海外出店などの事業経験を積んでみたい人材がいたとしても、わざわざ中小企業に飛び込んで、というのはそれなりのリスクを伴う行動にうつるのではないかと思います。

他にも当社では登竜門プロジェクトと称して、中堅社員と新人による自社ブランド事業の業務改善や今後の事業戦略立案のための基礎調査などのタスクフォースなども行っています。これはどちらかというとコンサル人材の教育に主眼を置いた取り組みですが、クライアント企業への問題解決を提供する立場にとって重要な『カウンターパートとなる経営層やマネージャたちと意図や考え方を理解する』ということに加え、通常はなかなか目にしたり経験できない『クライアントの現場業務やそこで働いている人たちの考え』などにも触れながらコンサルタントとしての生きた学びを深めていきます。

このようにスキルや専門知識の活用、また人材育成の効果促進といった点で当社の環境ならではの生産性向上が図られているように思います。

 

2.イノベーションの促進

異なるアイデアや視点を組み合わせることで、創造的なアイデアや革新的な解決策が生まれやすくなります。異なる専門分野や経験を持つ人々が協力することで、新たなビジネスチャンスや市場ニーズに対応できる可能性が高まります。

当社のブランド基幹事業であるithは一点一点オーダーメイドで指輪づくりを行っていますが、月間で800本から1000本という指輪をすべてオーダーメイドで作っています。これはジュエリー業界に精通した人からすると極めて非常識なやり方のようで、事業を始めて段々と成長する過程において、何度も業界の有識者に「非常識だ」「無理だ」と釘を刺されてきました。

私の著書『ふるくてあたらしいものづくりの未来』でも書きましたが、私たちもものづくりの壁にぶつかってやり方を修正しなければならなくなったり、ものづくりの基盤が危うくなって自分達のブランド自体に自信が持てなくなるというような経験を何度もしてきました。

けれどもそこで立ち止まらずに、ゆっくりでも着実に前に進めているのはジュエリーの専門家だけでなく、ITや業務マネジメントなど異なる視点を持つ人材が、それぞれの立場でコミットメントしながら文字通り自らの手で事業を組み立ててきたからだと思います。無理や限界を超えていく、という意味でこれこそがイノベーションではないでしょうか。

ちょうど先日、社長の宮﨑がブログのなかで当社の海外展開について触れています。

従来のブランドとは違ったビジネスモデルである路地裏ブランド。それを支えるのは、SNS・WEBマーケティング、顧客接点としてのアトリエづくり、独自の接客スタイルと教育体制、全ての顧客へオーダーメイドで対応するものづくりの仕組み、これら全てをつなぐ自社構築の基幹システムです。

いわゆるビジネスにおけるバリューチェーンの各ポイント毎に高い独自性を構築することで、従来の常識ではうまくいかないだろうと考えられていたことを可能にしています。

(中略)

なぜ、そんなことが出来るのか?

それは、全ての工程がDX化されているからです。集客は日本と同じSNS・WEBメディアを使うので管理画面は同じですしコツも一緒。研修は通訳を挟みますが、各マテリアルは現地の言葉に翻訳され、オンラインmtgツールで実施。基幹システムは翻訳ツールを組み込むことで文字ベースのコミュニケーションは言語を超えられる。今の時代、フリーのものを含め、デジタルツールをフル活用すれば、ローコストで海外へダイレクトにつながることが出来ます。

AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.79

我々規模の中小企業にとって海外展開自体とてもハードルが高いことですが、お客様それぞれのストーリーや手仕事のぬくもりを大事にするith(イズ)の仕事の裏側には、デジタル視点での仕組みがばっちりと張り巡らされています。だからこそハードな挑戦にも、常識を超えた軽やかさで取り組みできているのだと思います。

 

戦略的思考の観点から

もうひとつ戦略論の観点からも、二刀流の経営について考えてみます。

ハリネズミとキツネの思考様式

イェール大学教授のジョン・ルイス・ギャディスは、著書『大戦略論(On Grand Strategy)』のなかで、バーリンという学者による『ハリネズミとキツネ』という喩えをひきあいにしながら、戦略を実現するためには両極的な異なる二つの物事の捉え方や感覚のバランスをとりながら行動していくことの重要性を唱えています。

噛み砕いていうと、ハリネズミの思考とは『目的や理想のみを見て(直感的に)その実現に邁進する』思考です。それと対極的にキツネの思考とは『その時の状況や環境を見て、様々な情報を得て(分析的に)判断しその場に適合した行動をとる』思考だと言えます。

本書では古今の戦略家・思想家エピソードや事例、それらについての専門家の解釈などを数多く取り上げながらそれぞれの思考方法の特徴や優劣について検討を進めていきます。過去の様々な英雄、戦略家、政治家などの行動を検証し、このふたつの考え方や行動の仕方が両立している例は極めて少なく、ほとんどの場合にはそのどちらかに偏って優れており、もう一方の要素や能力が不足することでそもそも日の目を見なかったり、成功後に没落の道を辿っていると述べています。

まず大戦略とは「無限に大きくなりえる願望と必然的に有限である能力を合わせること」と定義されていますが、これはいいかえると、<無限に大きくなりえる願望≒目的・理想>であり、<有限である能力を合わせること≒その場に適合した行動をとること>とも言えるかと思います。

より経営的な言葉にするならば、目的や理想はヴィジョンやパーパスとも言えます。そうするともう一方はマーケティングオペレーションということになるでしょうか。さらに言葉を変えれば、そもそも問題や課題を見つける/設定する力と、問題や課題を解く力、という言い方もできるかもしれません。

結論としてこの二つの要素がバランスよく共存することが戦略実現にとって重要であるということなのですが、実際のところこの両方の要素をバランスよく持っていたり、使い分けられるというのは、個人においても組織においてもかなりレアなのではないかと思います。

「この人はすごい夢想家だなあ(でもどうやって実現するんだろう…)」とか、逆に「この人はすごい実行力だなあ。もっと大きな目標を見つけたらもっとすごいことになるだろうに…」と思うような人に出会ったことがないでしょうか。

アーツアンドクラフツのことを考えると、(企業全体としては今までのところ課題設定よりも多少課題解決に寄っているのかも思ったりしますが、)思いや感情、どうありたいかという自分たちの理想が重視されるブランド事業と、顧客の課題解決という命題に応えるために論理性やその遂行力が重視されるC&S事業というふうに二分することもできるかと思います。

これは大戦略実現のために必要な要素を、事業部単位で持ち合わせているということでもあります。

同じような考え方として、近年話題にもなった『両利きの経営の中で述べられた「知の深化」と「知の探索」を両立させせることが企業にイノベーションを起こすというものがあります。

この本の趣旨も、既存事業をレベルアップさせることによって問題・課題解決力を高める知の深化と、新規事業を通じて新しい課題や問題設定する力を磨く知の探索のそれぞれが、お互いに異質だけれども大事であるということにあるかと思いますが、そしてそれぞれの知への向き合い方を両立させるのが実際のところ難しいからこそ、それを実現するための戦略論として興味をそそられるのではないかとも思います。

クリエイティブペアという発想

またナレッジマネジメントの権威として有名な一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生が紹介されているクリエイティブペアという考え方があります。世界を変えるような商品や発明、イノベーティブな発見や出来事は、優秀かつ異質な二人の知的な対話を経て生まれるというものです。

具体的には、ソニーの井深大氏と盛田昭夫氏、トヨタ自動車の豊田喜一郎氏と大野耐一氏、ホンダ自動車の本田宗一郎氏と藤沢武夫氏、アップルのスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏とポール・アレン氏といったところです。

4)「異質なペア」が未来を作る。 | 野中郁次郎先生は、 世界をどんなふうに捉え...
経営学者の野中郁次郎先生に、新刊『野性の経営』のことを中心に、これまで考えてこられたことをいろいろお話しいただきました。ほぼ日読者向けの「野中先生の考え方入門」としてご紹介します。

野中先生が対談記事のなかでもお話しされているように、異質なものがいかに真剣勝負で対話できるかによってそれまでにない、何かを超えるものが生まれたり、起こってくるというものですが、これは冒頭にお話しした二刀流の効果とまさしく一致するところだと思います。

アーツアンドクラフツの『&』の経営

再び『ふるくてあたらしいものづくりの未来』からの抜粋ですが、そのなかでもアーツアンドクラフツの経営について

「私たちが敢えて挑戦しようとしていることの真髄は『&』のなかにこそあると思える…

AでもありBでもある。AとBがつながる。AをすればBになる。性質や状況の異なるものを足し合わせたり、加えたり、つなげたりすることで新しい何かを生み出す。『&』にはそのような意味や役割が含まれています。」

と述べています。この『&』こそはまさしく二刀流に通底する価値を導く考え方だと思います。

AかBかのどちらではなく、AもBも&でつなぎながら考えていくことが新しい何かを生み出していく。不確実性の時代のなかでそのような考え方や捉え方の重要性が改めてクローズアップされているひとつの象徴が二刀流ということではないでしょうか。まだまだ道半ばですが、大谷選手に負けぬよう世界に名を轟かす二刀流経営の実践者でありたいと思います。

次回は、さらにより具体的に私たちのアーツアンドクラフツの物語をつむぐ「世界の路地裏からオンリーワンの感動をつくる」という考え方についてお伝えしていきます。

 

吉田貞信

アーツアンドクラフツ取締役/ブランド事業部長。NTTデータ、フロンティアインターナショナルにて、IT、広告・マーケティング領域を中心に、イノベーション・プロデューサーとしてB2B/B2Cを問わず新市場の開拓、新規事業の立ち上げなど多数のプロジェクトに従事。
著書『ふるくてあたらしいものづくりの未来– ポストコロナ時代を切り拓くブランディング ✕ デジタル戦略』クロスメディアパブリッシング