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2020.08.04

【vsコロナ】気付きから始まる非接触型検温システムによる日常生活

 

新しい日常における検温チェック

感染力が高い新型コロナウイルスが日本国内でも広がり続けている今日において、小売業界だけではなく、様々な業界において新型コロナウイルスの感染拡大防止対策が必要になってきています。主に言われているのは3密防止ですが、コロナ対策の一つとして、体温測定を活用する動きが小売店を中心に広まり始めています。本記事では非接触型検温システムの仕組みやメリットについて事例を交えながら取り上げます。

 

非接触型検温はコロナ対策として有用

小売店の店頭で来店者の体温測定をしようとした場合、従来の脇や口に挟む体温計では計測に数秒~数分かかるうえ、体温計と対象者の接触が必須となるため消毒の手間や感染リスクが懸念されます。一方、非接触型検温システムは対象者から数センチ離れて数秒ほどで検温可能となり感染リスクや計測時間のロスが軽減されます。この非接触型検温システムには手持ちで行う「ハンディタイプ」と自動で行われる「自動検温システム」の2種類があります。

<ハンディタイプ>
測定者が検温対象の人のおでこに機器を向け体温の測定を行います。肌に触れずに数秒で検温可能です。また、三脚や電源が必要ないので場所を問わずどこでも行えることが最大のメリットです。ただ、測定者が機器に対して1人の人員が必須となるため対象者との濃厚接触のリスクが懸念されます。ハンディタイプの測定方法は、対象者のおでこに測定面を向け、対象物から放射される赤外線を受光し温度に換算して画面に体温を表示します。

<自動検温タイプ>
AIを活用した顔認証技術とサーモグラフィーカメラを組み合わせることにより、体温測定位置を検知し対象物の体温を測定します。まず、測定対象者がカメラの前約0.5~1.5m以内に立つとAI顔認証技術により額の位置を特定しサーモグラフィーカメラにて温度を測定します。こちらもハンディタイプと同様に物体が放射する赤外線エネルギー量をもとに体温測定を行います。発熱等の異常が検知された場合、アラート機能を利用し警告を行うことが可能です。また、顔認証技術を利用しマスク着用有無のチェックやセキュリティチェック
等も同時に実施できるほか、測定結果をデータ蓄積することも可能です。

 

ハンディと自動検温の特徴をよく理解して選択することが重要

ではハンディタイプと自動検温タイプにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

<ハンディタイプ>
ハンディタイプの非接触型検温システムは機器本体が安価なため比較的始めやすいという点と、電源等が不要なためどこでも検温可能という点が最大のメリットだと言えます。また、導入時に必要なのは機器本体と測定用の人員のみで事前準備が容易でもあります。しかし、これらのメリットはデメリットにもなり、測定用の人員が必要ということで濃厚接触のリスクが発生し、また測定用の人員を増員する必要があります。

<自動検温タイプ>
自動検温タイプは体温測定用の人員が不要で濃厚接触のリスクを排除することが可能となり、来場者と測定者双方の不安感をなくすことが可能です。ただし、自動検温システムの近くで監視する人員を配置するとより効果が高まると思います。また、ハンディタイプに比べて機器との距離が離れるため、検温される側へのストレスも軽減されるのではないでしょうか。しかし、自動検温タイプはハンディタイプに比べて機器本体が高価なため導入コストが高くなってしまうというデメリットがあります。しかし、販売会社によっては購入だけではなく、レンタルサービスを実施している企業も登場しておりスポット的に利用する等の場合でも利用しやすくなってきていると言えます。

 

自動検温システムのレンタルサービス会社紹介

LM TOKYO株式会社の顔認証技術を使用した高速体温測定システム「AI検温モニタKAOIRO-カオイロ-」は通常の「KAOIRO」と「KAOIROクラウド版」があり、クラウド版はPCブラウザにて顔認証と検温のログが確認でき、複数のKAOIRO端末を一元管理することができます。どちらも購入すると25万円(税抜)だが、月額のレンタルサービスを利用すると、本体価格は2万円で利用することができます。また、オプションでサポート対応が月額2,000円、クラウド版利用料が月額2,000円で利用可能となります。
自動検温システムの試験的な導入や、短期間またはスポット的に利用したい場合はレンタルサービスを利用するのも一つの方法ではないでしょうか。また、月額レンタルを利用するとコストを抑えて利用することも可能となり、さまざまなニーズに対応可能となるでしょう。

 

自動検温システムの導入事例

ウェンディーズ・ファーストキッチン「赤坂見附店」

ファーストキッチン株式会社の赤坂見附店では、飲食業界に先駆けて5月18日より店舗での自動検温の試験導入と、レジに飛沫感染予防にビニールシートを吊るすなどのコロナ対策を実施しています。当初、レジにて従業員によるハンディタイプでの検温を検討していたが、お店の特性上、入店後レジに直行しないお客様もいることと、目に見える形でお客様へ安心感を与えるために、お客様自身で検温できる日本コンピュータ株式会社のAI温度検知ソリューション「SenseThunder」の導入を決定しました。
自動検温にしたことで従業員への心理的不安が排除され、さらにコロナ対策を目に見える形で実施することでお客様へ安心を提供しています。入店時の検温を必須にしていないが、60~70%のお客様が自発的に検温を実施しており、お客様から安心感が得られるという声があり、コロナ対策を行うと同時にコロナウイルスの感染拡大によって離れてしまったお客様を店舗へ呼び戻す働きにもつながっているといえるのではないでしょうか。

https://www.japancv.co.jp/case/firstkitchen/

 

新たな日常の形を生み出す非接触型検温システム

前述の通り、自動検温システムはAIによる顔認証技術を搭載している製品も多く、検温と同時に入館チェック等のセキュリティ対策や訪問者の記録といった様々な付加価値を活用することで得られる効果が大きくなることが期待できます。例えば、オフィスの入口に設置することで出退勤時の従業員の検温やマスク着用の有無、勤怠管理が可能となります。さらに、その日々の検温データを医療サービスと連携することによって毎日の健康チェックができるようになることも期待できます。そのほか健康チェックの観点では、ドラッグストアに設置することで顧客はより適切な状態を把握した上で薬を買い求めることができるようになります。また、自動検温システムを購入するだけではなく、一定期間でのレンタルを可能とするサービスを展開している企業もあり試験的に導入し効果を試すことが可能です。しかし、自動検温システムを使用する際はどうしてもある程度のコストがかかってしまうため、まずは比較的安価なハンディタイプの非接触型検温システムを利用するのも一つの手です。導入する際は使用する自社の環境や制約など状況によって最適な選択をする必要があると考えられます。
非接触型検温システムの存在は新型コロナウイルスの感染拡大により実店舗から足が遠のいてしまったお客様へ、目で見てわかる方法で感染拡大予防対策への姿勢を示すこととなり、お客様を再びお店に呼び戻すことや安心感を与えることにつながるのではないでしょうか。なによりも安心安全が求められる現在において、このようなシステムを活用した取り組みは効果的であり、今後さらに広がりを見せると思います。

 

【参考】

 

坂本奈都子

アーツアンドクラフツConsulting & Solution事業部/プログラマー。得意分野はRPA

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150-0012 Japan

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