AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.33

為すべきを為す

三回目の緊急事態宣言が発出されました。今回は第二回以上に私たち小売業へ大きな影響を与える内容となってます。

このタイミングで三たびの宣言を発出しなければいけない状況に、一年間コロナに対して様々な努力を行ってきた一企業として忸怩たる思いではあります。ただ、そういう時だからこそ初心に戻り、第一回目の際に自分自身が何を考えたのか振り返ってみたいと思いました。

 

この「ともに、つくる」は一年前の緊急事態宣言を受けて連載が始まりました。初回を振り返ると、その危機的状況(当時は今と比べ物にならないくらい悲観的な空気が世間を覆ってました)において、経営者としてどのようにあるべきか、三つの視点を記しています。

一つ目は、社会の一員としての義務、関係者の健康の保全に務める義務、関係者の生活維持(=会社の存続)に務める義務を並べ、中道的な(偏らない)思考を行うこと。

二つ目は、恐れや悲しみなどの感情、政府に対しての自らの意見など個人的なことは一切傍に置き、みんなが属するこの共同体の為に最適な判断を行うこと。

三つ目は、どのような決断にしても、この組織(人、事業)に深い愛情を持って執り行うこと。

その上で、決断に至る過程も含めて、可能な限りオープンにみんなへ発信することを誓ってます。この「ともに、つくる」もvol.33を数え、日々の経営レベルの考えの発信ということについては一定の努力を積み重ねてきたつもりです。

 

今、私たちが為すべきこと。

関係者の健康の保全の為に、また社会の一員として政府のガイドラインに従い、これまで通りしっかりとした感染対策に務めましょう。それと同時に、お越しいただくお客様に対しては最高の体験、最高のものづくりを届けるべく務めましょう。

今のこの状況に対して辛いと思うこと、恐いと思うことは多々あります。ただ、それは傍に置き、仲間を信じ、お客様を信じ、自らの為すべきことを信じ、私たちの未来に向けての努力を日々淡々と積み上げていきましょう。

この三回目の緊急事態宣言においても、会社としての姿勢は、一年前と何ら変わりがありません。みんなでしっかりと歩んでいきましょう。

 

加えて、もう一点みんなにお願いがあります。

今回のブログに際して、私もコロナに向き合う経営者としての初心に戻ってみようと思いました。みんなにも同じく、こんな状況だからこそ敢えて今初心に戻り、自分の仕事にとって大切なことを考えてみてもらいたいと思います。

実は先日生産グループと一緒に自部署のモットー(判断基準、行動指針などを表す標語)を考えるセッションを三回に渡って開催しました。

ithのリングは、全てお客様にあわせた一点ものです。デザインは様々、納期も一様ではない為、大量生産のような画一的な管理が出来ません。だからこそ、生産グループは、お客様=つくり手=職人が「出来ること、出来ないこと、頑張れること」を適切に共有できるよう説明を尽くすことを最も大切にしたいという議論の結果、生まれたモットーは、「QCD(品質、コスト、納期)の説明を尽くす」でした。

 

例えばアトリエであれば「お客様に寄り添う」、工房であれば「技術の向上と継承」、ブランド推進であれば「ブランド価値を守る」、又その他の部署にもモットーがあります。それらモットーが集まり「たくさんよりも、ひとつをたいせつに」というブランドの約束が実現されます。

自分たちのモットーは何か、そのモットーの意味するところは何か、そんなことをもう一度考えた上で、ゴールデンウィークのお客様をお迎えしましょう。

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。