AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.32

2021入社式祝辞

本日で2021新卒の合同研修が終わり、明日から各事業部へ配属となりそれぞれの実務研修が始まります。新卒社員のみんなは、いよいよ現場の先輩とご対面です。期待と不安で一杯だと思いますが頑張ってください。

今年はこれまでで最も多い14名がメンバーに加わりました。多様なバックグラウンドを持つ新たな仲間の活躍が今から楽しみです。先輩社員のみんなは、しっかりと育ててあげてください。

また入社式から始まり、一連の研修を企画し取り仕切ってもらった人事部の中村マネージャー、吉田さん、そして採用からずっと骨を折ってもらった和田さんには心から感謝します。中村マネージャーには1月の入社以来、今回の新卒の受け入れに併せて、社内の様々なルールや研修の棚卸しをしてもらいました。そのお陰で今後の当社の人事が向かうべき方向性がはっきりしたと思います。ありがとうございました。

 

以下、私から新卒社員への祝辞です。

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2021年新卒の皆さん、入社おめでとうございます。今年はこれまでで最も多い14名のメンバーを迎え入れることが出来ました。

この一年、コロナにより私たちの生活は一変しました。業界により濃淡はあるものの、経済も非常に厳しい状態となっており、当社も余談を許さない日々が続きます。

 

そこで、本日一つ目の言葉を贈ります。それは私の父の言葉です。私の父も一代で起業した人でした。私はあまり良い息子ではなく、最後まで父と深く語り合うような機会は得られなかったのですが、そんな父が亡くなる直前にふとこう言いました。

「何かを始める時は、世の中が悪い時の方が良い。」

 

その後、私は父の会社を清算し、ここに居る役員達と共にこの会社をつくるのですが、その時も今と同様の不景気でした。あまりイメージが湧かないかもしれませんが、株価は今の三分の一、政治も混迷し、会社を設立して直ぐに東日本大震災が起こり、世の中は更に不景気にはまっていきました。

ただ、今振り返ると、あの時で良かったと本当に思います。始まりが悪ければ、悪いなりにワクワク楽しめますし、そして勿論良くなれば良くなったで楽しめます。

 

仕事も、人生も、一番大切なのは「楽しむ」ことです。悪い時の楽しみ方を初めに知ることは、その後の困難において大きなプラスです。

その考えは今でも活きており、今回のコロナ禍においても、当社は出店、新規事業、海外進出と、敢えて果敢に新しいことへ挑戦しています。

 

皆さんも、この今というタイミングを楽しみながら、これから力強く歩んでいってください。

 

 

では、どうやれば、良い時も、悪い時も、仕事を楽しむことが出来るのか。そのコツを少し教えましょう。今日、二つ目の言葉は、

「カーペ・ディエム」です。

 

私が青春時代に大好きだった映画「今を生きる」で先生役のロビン・ウィリアムズが新入生に送るホラティウスの詩の一節です。英語では「シーズ・ザ・デイ」、「今日という一日を掴め」という意味です。

 

毎日を単なる仕事の一日にするのではなく、ワクワクする一日にするには、まず夢を持つことが大切です。会社では、これをビジョンとか計画とか言います。

今日という日は夢へ向かう道のりの一歩だと。自分の頭の中で物語をつくることです。そうすれば一見味気ない一日も、ワクワクする物語の一部になります。

 

夢は何でも良いと思います。何十年かけて実現するものから、五年のもの、半年のものといくつかあって、それらが繋がっていたら最高です。

私の二十代の頃は、プロジェクトを全部一人で完結できるようになりたい。マネージャーになりたい。いつか仲間と会社をつくりたい。とかでした。そして、今もまだ夢の途上です。

 

今日という一日を掴む為に大切なもう一つのこと。それは、良き仲間を得ることです。仲間と一緒に夢を語り合い、肩を並べて向かっていければ、良い時も、悪い時も、必ず楽しいはずです。

ここに席を並べる同期の中から、またはこれからこの会社で出会う多くの人々の中にも、そんな一生の仲間がきっといるはずです。

 

皆さんが、これから始まる社会人人生において、夢と仲間を得て、一日一日を楽しみながら仕事に取り組み、「今日という一日を掴んで」くれることを願っています。

 

最後に、当社がとても大切にしている「学び」についてお話しさせてください。

ようやく学校を卒業して社会人になったのに、また勉強か〜と思うかもしれません。私も勉強は嫌いでした。でも、残念ながら、実は社会人になってからが、学びの本番です。これまでの学校での学びは、言うなれば、社会でどう学ぶかを学ぶ、学びの練習のようなものです。

そして、重要なことは、この本番の学びは、それによってリアルに人生が変わるということです。これまでの学生時代以上に、いかに学ぶかが人生の幸せへ直結します。

 

当社は、様々な学びの手段を提供してます。今日から始まる研修、OJT、継続的な学びの機会の提供、これらは全て、皆さんにより良い人生を手に入れてもらいたいと心から思い、会社の多くの人の手によりつくられています。教える先輩も真剣です。皆さんも貪欲に学び、成長してください。

また実務の習得以外にも、資格を取る、英語を学ぶといったこと等にも支援制度を設けてます。是非、チャンスを活かしてください。

 

さて、この祝辞を締めくくるにあたって、本日三つ目の、エリック・ホッファーの言葉を贈りましょう。ホッファーは様々な困難を乗り越え、学校にも行かず一人の労働者として一生働きながら読書を通じて思索を深めた、二十世紀アメリカの働く哲学者です。

「変化の時代には、学ぶ者が地上を制し、 学ぶことをやめた者は、 自分の力を発揮できる世界がもはや存在しないことに気づく」

 

ホッファーの生きた二十世紀と比べても、現代はもっともっと大きな変化の時代です。皆さんが学び続け、そして輝くこと祈り、お祝いの挨拶の結びとします。

共に、頑張りましょう。

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宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。