11月の新宿、12月の梅田のオープンに向けてアトリエの工事が進行中です。
ithはリングと同じようにアトリエもオーダーメイドでつくります。その原点は吉祥寺のアトリエ。決して恵まれた立地ではない路地裏の古びたビルをDIYで少しずつ手を加えながら現在のアトリエが出来あがりました。
その過程で出会ったのが、以降ithの全てのアトリエのデザイン、施工を担当するStudio Pathofeu の比賀さんです。
比賀さんの空間づくりは常に環境ありきです。その街、その路地、そのビルのありのままに寄り添い、引き立て合うことを目指す為、ithのアトリエはその一つ一つが全く違うデザインとなっています。
アトリエでは常に挑戦的な技術を導入しています。新宿では日本の伝統的な左官職人とコラボレーションし、伝統的な技術をith風にアレンジした見たことのない左官仕上げを試みます。
梅田では逆に最新のコンクリート研磨技術を取り入れ、いわゆるスクラップ&ビルドではない、既存の下地であるコンクリートの床を補修し磨き上げ活用するサステナブルなアプローチを試みます。
古い新しいを問わず、その環境にフィットした意欲的な技術を用いることでithのアトリエは画一的なお店を超えた特別な体験の場となります。
アトリエの内装では常に本物を心がけています。接客机や彫金卓は古材と新材をミックスした特注品を制作。古材を使用したり、壊れた家具を新たな装飾に活かすなど持続可能性は一つのテーマです。
椅子はアンティークやヴィンテージを一点ずつ選びます。今回は新宿、梅田、福岡と椅子の数が大変多い為、フランスで大量に買付けコンテナを一台貸切り、目下船便で日本へ運搬中です。
ithのアトリエづくりは大きな手間を要します。手間とは、単にお金をかけるのではなく、環境に合わせ考え、その時々の興味を大切に、挑戦することです。
また挑戦的な手法は常にリスクが伴いますが、それを乗り越えるには施主と施工者の高い信頼関係のもと対等にリスクを共有して真剣に楽しむことが不可欠です。
それは、アーツアンドクラフツが大切にする価値観である「実践」そのもの。同じ価値観を持つ比賀さんとのコラボレーションにより個性あるithのアトリエは生まれるのです。
宮﨑
「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。
アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。