AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.10

ともに、つくる

10年の節目を迎え当社のコーポレートアイデンティティは「ともに、つくる」へと変わります。

十年前、当社の設立にあたって掲げた最初のCIは「つくるを応援」です。

そもそも創業メンバーである役員は、戦略、IT、広告と、ものづくりから遠い業界で働いていました。

私の三十代前半に忘れられない二つの経験があります。ある児童用アミューズメント施設を海外から日本へ持ち込むプロジェクトに数年かけて広告サイドから関わった時です。オープニングパーティーで感極まって泣き出す事業会社の方々を前に、私は泣けませんでした。
その頃から、誰かの支援ではない、自らが主体となって何かをつくりたいと願うようになりました。

もう一つは、父の死に伴う家業の清算です。大きな借金を抱えた地方の旅館の再建を試みるも挫折。社員、取引先、金融機関、地元の関係者、多くの方々にとんでもない迷惑をかけてしまいました。
神様がもう一度チャンスを与えてくれるなら、全てのステークホルダーを決して裏切ることのない、三方良しの会社をつくると心に誓いました。

二つの経験を通じて、自分達が主体となり社会の為に何かをつくることに挑戦したいと仲間に打ち明けた時、彼らも同じ気持ちだった。それが当社の始まりです。社名はつくるに携わる決意を込めて、アーツアンドクラフツとしました。

しかし、ものづくりなんかしたことのないメンバーです。実際は何もつくれません。
結局は私達の持つ戦略やIT、広告の技術でものづくりする作家を応援することから始めました。
そうして生まれたのが「つくるを応援」という最初のCIです。

作家さんの為に技術を教える教室を運営したり、販売の場をプロデュースしたり、経営や広告のアドバイスをしたり。そんなことをやってました。

ただ、これが本当に儲からない。お金はどんどんなくなり借金を重ねるように。私以外の役員は一人、また一人とコンサル会社やIT会社へ出向(フル常駐)してお金を稼ぎ、その利益を借金返済と作家の応援にまわす。一発逆転を狙って始めることは次々と失敗という悪循環。
そんな中で高橋さんと始めたのがithでした。この辺は前回も触れましたね。

今度は応援じゃなく、正真正銘自らが主体的にものづくりをする。その時にCIを「つくるを応援」から「つくる、つなぐ」へ変更しました。
ものをつくり、そしてものづくりのストーリーを顧客へつなぐ。
当社はようやく作家支援からブランドづくりという新たなフェーズへ移行していきました。

そして、現在。当社の強みはブランド(B2C)とソリューション(B2B)が同居する他にあまり例のない企業のカタチにあります。
ブランドサイドとソリューションサイドがそれぞれ成長し、そこで得たものを共有し、お互いが更なる成長を遂げる。このサイクルをつくっていきたい。
全員が共に、また社会の様々なステークホルダーと共に、つくる。

そんな思いを込めて、7月から当社のCIは「ともに、つくる」へ変わります。
併せてコーポレートWEBサイトも変更、更に新たなブランドづくりの挑戦も発表されますので乞うご期待。

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。