AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.96

WEBサイトリニューアル

アーツアンドクラフツのコーポレートサイトが新しくなりました。

えっ、いつの間に!と思ったアナタ。安心してください。私もつい先日に新WEBこれでアップしますと言われたのが初見です(笑)慌てて「ついでに私のメッセージも変えてもらっても良いかな」と最後に付け加えさせてもらいました。

前回と同様、吉田取締役の責任編集です。私としては、同じ時代を生き、同じものを読み、同じ現場を超えた人の考えはだいたい信じてますので、ノールックでお任せしてます。

ということで、これから本ブログで何度かに分けて私自身の初見の感想を交えながら、みんなで新しいWEBサイトを読み解いていきましょう。

 

第一回は、やっぱりサン=テグジュペリじゃないかな。

 

「“本当に大切なものは目に見えないものなんだよ。 こころでしか見えないものがあるんだ“」

 

有名かつシンプルな言葉ですね。だからこそ、難しい!正直、私は「そう来るか!」と、思いました。

アーツアンドクラフツはこの言葉に託してはたして何を言いたいのか?みんなで考えてみましょう。(ちなみに本件について吉田取締役とは一言も会話してません)

 

なお、私のサン=テグジュペリ知識はそれほど多くありません。

星の王子様は一応読んだがあまり印象に残ってなく、どちらかと言うと夜間飛行の方が読後感は残ってる。他に知ってることといえば、彼が戦争へ行ったこと。そして空への想いとその最期くらいかな。

なんとなく私の中で似たもの同士として捉えてるのがヘミングウェイ。読書遍歴ではヘミングウェイの方が読み込んでるので、勝手に彼とセットで考えさせて下さい。

 

夜間飛行が空に独りで、老人と海が海に独りなんだよね。

アーツアンドクラフツは個と組織のバランスを絶妙に取ろうとしているんだと思います。ビジョン掲げて右向け右みたいな方向を指し示すのではなく、「たくさんよりも、ひとつをたいせつに」とか「育成文化づくり」とか個々を包み込むイメージのような。方向型ではなく内包型。それを私は価値観みたいに捉えています。

その際に、喜びの発現も違って、体育会的にみんなでワーって喜ぶことも勿論あるんだろうけど、どちらかと言えば個人による個人的な達成感を個人的に噛み締める感じの方が大きい気がします。職人とリングとの向き合いとか、つくり手とお客様との向き合いとか、コンサルと課題との向き合いとか。

それって、夜間飛行の主人公が嵐との格闘の末、雲の上にパッと朝日が広がった時に感じる感情みたいなのと近いのかなと。そんな一人一人が価値観の近しい仲間といるのがアーツアンドクラフツなのかな。

 

ちなみにサン=テグジュベリとヘミングウェイは十歳くらい違うんだけど、二人ともロストジェネレーションです。ロストジェネレーションとは戦争体験によって既成の価値を壊され、迷い人になってしまった世代ってくらいの意味なんだけど、なんとなく私たちのこの時代にも共通する感覚じゃないかなと思う。

私は、アーツアンドクラフツに集うみんなに、既存のビジネスや商売とは異なる、何か違う形のビジネスへの希求を感じてます。勿論ビジネスはビジネスだし、利益は利益なんだけど、その枠組みの中での精一杯の私たちなりのオルタナティブみたいな。これは、もしかしたらウチに限らずな、もっと大きな時代感なのかもしれないけど、私たちの価値観にも確かに影響を及ぼしている気がする。

 

目に見えない、こころでしか見えない大切なもの。なんだか難しいけど、そうやって考えると、意外と私たちが既に共有しているものなんだろうと思います。

言葉にするのが難しいだけで、みんな既に知ってる思い。この会社に入ろうと思った時に共鳴した感情。日々の中で仲間に背中を預けられる安心。

私は、この言葉をそう読みました。

 

それでは、次回の新WEB考察は「路地裏」。乞うご期待。

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。