AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.92

台湾の報告

ithは繁忙期真っ盛りです。またコンサルもハードな案件を多数抱え、年末に向けてブランド事業部、C&S事業部ともに各部門メンバーが日々ギリギリの中で頑張っています。みんな、本当におつかれさまです。

本年最後のブログは、先日の台湾での研修の報告をしたいと思います。

 

台湾の二つのアトリエは今年の4月、6月にそれぞれオープンしました。当初より集客が非常に好調だったこともあり、まだ研修が明けたばかりの新人つくり手のみんなはスタートから非常に忙しい日々を過ごすことになりました。

しかし、その忙しさは段々と新人つくり手のペースを乱すこととなり、研修で得た接客の流れが徐々に崩れていった結果、8月には目立って成約率が落ちてきました。成約率が落ちるということは、ブランドとして適切なクオリティの体験をお客様へ提供できていないということになります。重大な問題と捉え、9月には日本国内の数々のアトリエの立ち上げを担った主任が台湾へ赴任し、改善に乗り出しました。

主任の報告から、問題の根源は現地メンバーを新人レベルのキャパシティを超えた状態にしてしまっていたことと認識。本人たちのモチベーションの高さに関わらず、それは着実に一つひとつの業務の質を低下させてしまっていたのです。ithが最も大事にする「たくさんよりも、ひとつをたいせつに」という理念を逸脱させてしまった自らの稚拙なマネジメントを私は心から反省しました。

侃侃諤諤の議論の末、11月はマーケティングレベルで集客を一旦絞り、現地のつくり手が研修に集中できる時間を増やすこととし、12月の頭にその成果を確認する研修を実施。私も現地に赴きました。

 

そこには、見違えるような台湾のアトリエがありました。

つくり手全員のモチベーションはとても高く、忙しさを極めた夏頃は暗くなりがちだったアトリエの雰囲気は明るくなり、何より徹底した再研修でキャッチアップしてきた知識、そして接客スキルは以前とは比べ物にならないレベル。

正直、私は言葉では言い尽くせない熱いものが込み上げていました。

現地つくり手の研修を牽引した主任、そして赴任するマネージャーは共に20代です。異国に赴き、私のマネジメントレベルの失策とも言える状態を現場で地道に粘り強く盛り返した二人を、私はただただ感謝と驚きと、尊敬が一緒くたになったような気持ちで見てました。

そして、何より台湾のつくり手たち。台湾では名前も知れていないithというブランドを信じて、一つずつ真摯に取り組んでくれた彼女、彼らには感謝しかありません。

 

たくさんよりも、ひとつをたいせつに

言葉にするのは簡単です。だけど、いつもそれを本気で体現してくれているのは現場の一人ひとり。

そして、台湾だけでなく、今もこの会社の至るところで、お客様に、ものづくりに、プロジェクトに、日々の業務に、真摯に向き合っているみんながいます。

この数ヶ月の台湾の出来事は、私にとってそれを改めて確信する機会となりました。

 

この12月、それぞれの現場は火を噴く忙しさです。

みんな、ともに頑張りましょう。心から、よろしくお願いします。

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。