AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.70

AC流の海外進出

11/18にithシンガポールアトリエがオープンしました。

私たちにとって初の海外挑戦には、当社の殆どの部署が関わることになりました。

C&S事業部からはPM人材を提供してもらい、事業の中心を担ってもらってます。

マーケティング開発部はこれを機に海外も対応できるマーケ人員を強化しました。

生産部は今後シンガポールからの発注へ日本のものづくり力で応えていかなければなりません。

つくり手(ブランド推進部)は現地つくり手が日本と同じクオリティの顧客体験を提供できるよう研修に開店準備に大忙しです。

管理部は言語も法律も税制も何もかも違う現地のニーズに一つずつ細かく応えてもらってます。

 

先日、中小企業の海外進出をサポートする経産省の方々とお話をした際に、当社が全社をあげて総力戦として海外事業を捉えている点に驚かれました。

これまでの中小企業の海外進出は、現地の代理店に丸投げするか、駐在員の能力に全てをかけるかの極端な二択であることが多かったようです。それは結果として代理店頼み、駐在員頼みの賭けになる訳なのですが、そもそも中小企業にとっては良い代理店を見つけることも、能力の高い駐在員を雇用することもハードルが高く、往々にして勝率が低くなってしまう。

対して、私たちがやってる海外進出は、代理店に頼む訳でもなく、もちろん海外事業部が中心となりますが、全社を挙げて様々なメンバーが関わっていくのが特徴です。

 

その根本にあるのは、私たちの「DIY精神」と「DX魂」だと思います。

当社は創業の際にものづくりに携わることを志しました。生産もマーケティングもシステム開発もなんでも内製で行おうとする「DIY精神」はその頃から続く伝統です。

海外進出に際しても、もちろん現地の代理店に事業を丸ごと任せるような考えは1mmもありませんでしたし、マーケティングも生産も日本の部署が主導して日本と同じように進めていくという発想は私たちにとってはとても自然なものでした。しかし先日の経産省の方々からすれば、実際にこういう方法を採用している会社は他に見たことが無いとなります。

 

それでは、なぜ私たちがそういうことが出来るのか?

その答えが「DX魂」です。海外のマーケティングもGoogleやインスタグラムが主ならば、管理画面は日本と変わりません。外国からの発注もシステムに翻訳機能を加えれば日本のいつものメンバーで対応できます。場所と国籍が違っても顧客体験を作り出す接客の研修は日本からオンラインで行うことが出来ます。ただし、これら全ては、私たちのプロセスがDX化されてるならばという条件付きです。私たちが日頃から仕組み化、プロセスの標準化、デジタル化を地道に続けてきたことが、今回の私たち流の海外進出のベースにあります。

 

「DIY精神」と「DX魂」はブランド事業部だけでなくC&S事業部、管理本部も含めた当社全体の一つの強みです。そして、この強みがあるからこそ、従来の中小企業の海外進出のオルタナティブとなるAC流の海外進出が可能となります。

私にとっては、今回の海外挑戦は単にithの新たなアトリエの出店を超えて、アーツアンドクラフツの次のステージに駆け上がる為の全社共通の挑戦という認識です。その第一歩を、何はともあれ踏み出せたことは大変喜ばしいことですし、また関わってくれた多くのメンバー、気にしてもらってる更に多くのメンバーに心から感謝します。

さあ、ここからが本番です。シンガポールの今後にみんな期待していてください!

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。