AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.68

心斎橋アトリエの閉店

去る10月10日をもってith心斎橋アトリエが閉店しました。

心斎橋はithが初めて首都圏を出てつくったアトリエです。内装にはとても凝り、テーブルや棚といった家具までオリジナルで制作しました。オープン前に心斎橋と栄のオリジナルメンバー合同で行った研修がつい先日のようです。関西のつくり手はみんなとっても明るく個性的で、コロナ前までは研修後の食事会で色んなことを話し合ったのを覚えてます。私にとっても、とっても思い入れのあるアトリエでした。

閉店した理由は二つです。

まずはコロナ禍におけるithの業績の低迷です。ここまで耐えて、あと少しで終息しそうなのにという意見もあると思います。この直近の市況を鑑みるに、私もこの繁忙期は今度こそ本当に脱コロナになると強く感じています。しかし、だからこそ、この繁忙期は絶対に負けられません。その為に、ここで心斎橋を閉店し、関西の力を梅田一本に集約する決断をしました。

もう一つは、少し中長期的な視野からです。関西は首都圏に次ぐ市場として今後の大きな展開を描いてます。将来的に神戸と京都を含む圏内に4アトリエ程度の出店を考えるにあたり、梅田と心斎橋の商圏が被ってしまっていました。実は私たちが心斎橋に出店した5-6年前まで大阪といえば梅田と心斎橋というのがジュエリーのみならず小売の定説でしたが、ここ数年は心斎橋が梅田の勢いに吸収され気味で、かつ他の大阪のエリアの台頭も加わり商圏変動が顕著となっていました。将来の飛躍を考えた時に、ここで一度しっかりと出店計画を練り直した方が良いと判断しました。

終えることは始めるよりも難しいと言います。実際に私一人では面子や面倒といった本来どうでも良いものばかりが気になりズルズル先延ばししてしまった可能性があります。しかし、今回は吉田役員が毅然と判断してくれたお陰で、お客様への対応、つくり手の引き継ぎといった最も大切な部分が丁寧に出来たと思います。

たくさんよりも、ひとつをたいせつに。

改めて、初心に戻り、ここを一つ節目として、アフターコロナを目指し、みんな一丸となって繁忙期に全力で向き合いましょう。

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

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宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。