3月となり2023年度の新卒採用活動が始まりました。また来月には2022年度新卒の迎え入れ、研修の準備等で人事はにわかに忙しくなっています。
当社が新卒を迎え入れ始めたのは2017年度から、5世代のメンバーたちが今もそれぞれのステージで頑張っています。ただ先月には新卒メンバー数人の退職時期が重なるという出来事もありました。それぞれ新たな挑戦への旅立ちということで心から応援してますが、ちょうどこの時期ということもあり新卒にとって重要な環境とは何なのだろうと改めて考えさせられました。
勿論それは新卒だけでなく中途のメンバーにも共通することだと思います。特に当社ではブランド事業部もC&S事業部も共に中途でも未経験者を採用し育成することに力を入れています。新卒、中途に限らず、志を持って当社に入社してくれた仲間達へ、私たちはどんな環境を提供しなければならないのか私なりの意見です。
働き易い職場や良好な人間関係といった要素はもちろん前提となるのでしょうが、ここでは特に「成長」というキーワードにフォーカスしてみます。
1)組織が成長している環境
そもそも会社は成長する必要あるのか?
今さら何を言ってるんだと思うかもしれません。しかし、会社が成長することが全社員の当たり前となるには意外と時間がかかるものです。
当社の例で言えば、例えばブランド事業部のメンバー全員が成長をコンセンサスとするまでにに3~4年くらいかかったイメージです。それまでは規模を拡大することはブランドとしての質を落とすのではという不安が一部のメンバーに根強くありました。
しかし、それは逆です。実際に成長とは単に拡大するということではありません。成長とは常に質を高め、改善を繰り返し、挑戦し続けるとても細き道、狭き門です。寧ろ停滞こそ、知らず知らずの内に淀み、質の低下につながる滅びに至る門です。ただそれは成長してみて、振り返るまではなかなか気付けないものです。
志を持ち加わる新たな仲間達にとって組織の成長はとても重要です。組織と個人が競走するようなある種の緊張感こそ個人の成長にとって必要な環境です。その結果、個人の成長が組織を更に成長させ、また個人へ新たな挑戦を促す良いループが生まれます。
私たちは、そんな成長のループを生み出し、維持していかねばなりません。
2)上司が成長している環境
そもそも成長しない上司なんて居るのか?
これも何を当たり前のことを言ってるんだと思うかもしれません。しかし、常に向上心を持ち続け、自分を練り続けるって案外難しいものです。
昔から、功には禄を、徳には地位をと言いますが、ポジションが上がるというのは褒美ではなく、挑戦です。その意味において、上位のポジションの者はこれまで培った知識や経験を更に深めるのは勿論の事、それ以上の新たな努力が求められます。
もしより若い又は新しい下位ポジションの者が同等の能力を有するならば、上位の者はそのポジションを譲るべきでしょう。それは組織が常に未来思考である為に必要な摂理です。
これは、当然ながら社長にも言えることで、実は私も特にこの一二年は次の10年をトップとして責務を担えるか自問自答しながら自分に何が必要なのか模索してます。
そして、そんな上司の背中を見て、新たな仲間達もより高い志を持つのでしょう。主任、マネージャー、役員、私、頑張ろう。
3)成長を促される環境
では組織が成長し、上司が成長すれば、志高き新入社員は成長し続けるのか?
これが残念ながら、答えは(多くの場合)しません。
世の中には自律型の人材と他律方の人材が存在し、尚、人類の殆どは他律型だと言われてます。これは例えば社内の資格支援をはじめとする学びの機会の利用状況なんかを見ても、その通りだなと思います。
ただ、ご安心ください、ちなみに私は子供の頃から今まで他律型人材のトップランナーを自認してます。私の場合は自分の他律的性格を克服する為に、自作自演で大ピンチを招きステークホルダーにとっての大リスクと成ることで他者の監視下で自分が努力せざるを得ない状況を作り出す方法をサラリーマン時代から今までずっと採用してます。が、これは人にはあまりオススメできません。
我々先輩社員がやるべきことは、シンプルに叱り、励ますことなんじゃないでしょうか。
「おー、ちゃんとやってるか⁉︎」
「頑張れよー!」
「最近サボりがちなんじゃないか⁉︎」
「スゴイぞ、よくやった!」
人が成長するか否かは個人の問題であって自分には関係ないというスタンスから一歩踏み出てみてください。皆さんが少しだけお節介になることで、伸びる人がいます。そのお節介に感謝する人がいます。
来月には又多くの新たな仲間達がやってきます。今ここに居る私たちで三つの成長のある環境をつくってあげましょう。
宮﨑
「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。
アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。