AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.43

スキルを磨く

先週は内定式をオンラインで開催しました。来年度は12名の新卒を迎えることになります。そこで私からの言葉としてスキルとテクニックの違いについてお話をさせていただきました。

 

当社が「つくるの力で、世界をもっと豊かに」をビジョンに掲げ、ものづくり、ブランドづくり、仕組みづくりと様々な「つくる」に挑戦する中で、「人づくり」はまさにその中心を成す最も大きなテーマです。

なぜなら、ものづくりも、ブランドづくりも、仕組みづくりも、結局は人が中心になって行います。人材こそが私たちの「つくるの力」の源なのです。

 

新卒に限らず、新入社員のみんなには入社後、 ブランド事業部であれば、お客様に寄り添うつくり手として、もしくはものづくりに向き合う職人や生産管理者として、 コンサルティング&ソリューション事業部であれば、様々な事業課題に向き合うビジネスプロフェッショナルとしての育成プログラムが待っています。研修やOJT、1on1等の育成プログラムと、それに伴う社員の成長については、私はじめ役員の最大の関心ごとです。

 

当社の「人づくり」が目指すのは、各人がそれぞれの分野において卓越した技術を身につけることです。私たちはそれを「スキル」と呼びますが、実は技術を表す言葉であるスキルとテクニックでは、微妙なニュアンスの違いがあります。

テクニックは専門的な技術全般に使う言葉です。 対して、スキルは長い時間や訓練の結果、積み上げられていくものというニュアンスで使われます。スキルは真摯に努力、向上していくことで、やがて卓越性という領域に至るものです。 みんなに磨いてもらいたい技術とは、こちらのスキルを指します。

 

スキルは知識とも違います。知識を知ることや理解することと違い、スキルは体得するのに長い時間がかかるものです。またスキルは身体を使うものに限らず、例えば考えるというスキル、相手の気持ちを瞬時に察知するといったスキルもあります。

スキルを体得するというのがどういう感じなのかと言うと、例えば長年スポーツに打ち込むことで見える試合の景色や、特定の領域の学問を突き詰めることによる言葉の裏に見える文脈のようなものでしょうか。 

卓越したスキルを身につけることで、その分野においてみんなが見る世界は、身につける前と比べて全く異なります。

 

ちょうど今月は、私のアトリエ研修期間中です。アトリエを訪問して話すことはもう何年も前から変わっていません。私たちの本質である「たくさんよりも、ひとつをたいせつに」や「お客様に寄り添う」という理念を見つめ直し、その為に自分がどうあるべきかを問います。それは決して、お手軽な方法や、上手に振る舞う方法、売上を上げる方法ではありません。

 

今年度になりC&S事業部では毎月のように新入社員を迎え入れてます。ビジネスプロフェッショナル育成を事業部ミッションに掲げ様々な取り組みをしていますが、研修で学ぶことは、プロジェクトの中で活かされて初めて身になり、それら実体験と学んだことを先輩との1on1で繋げてもらうことでスキルとして定着していきます。そのサイクルを何度も回すことで、ようやく卓悦性に至る山の全容がうっすらと見えてくるものです。

 

スキルとは本質的なものであり、また卓越性に至るには長い時間を要するものです。

仕事を通じて成長し、いくつになっても新しい世界を少しずつ体感できるのならば、こんな幸せなことはないと思います。かく言う私も、どの分野においてもまだまだ卓越性というレベルのスキルには至ってません。みんなと一緒に成長することを共に楽しみながら、卓越性という頂に向かっていきたいですね。

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

社長ブログ「ともに、つくる」一覧

宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。