AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.153

2027卒内定式

本日は、来年4月から私たちの仲間として合流する新卒メンバーとの内定式でした。

まだ一部採用は進行中ですが、現時点で13名の新卒社員に内定を出しています。

そこで今回は、内定式でお話しした内容を共有します。

 

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皆さん、内定おめでとうございます。

来年の四月から、皆さんと一緒に働けることを、私をはじめ役員、そして社員一同、楽しみにしています。

 

今日はまだ入社式ではありませんので、社会人としてどうあるべきか、みたいな大きな話はやめておきます。

その代わり、つい先週、皆さんの少し先輩にあたる、新卒二年目の社員たちとした話を少し紹介したいと思います。

 

当社では毎年、新卒二年目のコンサルメンバーがブランド事業の改善に取り組む「登竜門プロジェクト」というものを行っています。

先週、その振り返りと懇親会を行い、コンサルのメンバーと、仕事のことや会社のことについて色々と話しました。

その中で、一人から、「なぜ人は会社を辞めていくんでしょうか」という問題提起がありました。

そこから、「理想」と「多様性」についての話になりました。

 

例えば、ある組織では、こういう人になろう、こういうチームになろうという理想を強く掲げて、皆で切磋琢磨しています。

高い基準を求めるので、人も成長するし、組織としても強くなる。

ただ、それが行き過ぎると、その理想ややり方に馴染めない人にとっては、とても苦しい環境にもなります。

実際に、そういう時期にそこから離れていった人もいました。

 

一方で、別の組織では、一人ひとりの考え方や働き方をもっと尊重しています。

多様性があり、それぞれが自分なりのやり方で仕事をする。

これは聞こえとしてはとても良いのですが、一方で、例えばものすごく成長したいと思って入ってきた新人からすれば、「ここで本当に成長できるんだろうか」「この組織は何を目指してるんだろう」と思うこともあるかもしれません。

 

じゃあ、どちらが正しいのか。

理想を強く掲げるのか。

多様性を大切にするのか。

その社員から、「どちらかに偏るのではなく、バランスを取っていくべきなんじゃないか」という意見が出ました。

まあ、それはそうなんですよ。

その場にいたみんなも、そうだよなと思ったはずです。

 

ただ、そこからもう少し議論を続けていくと、そもそもそのバランスって、そんな簡単に成立するものなのか、という話になっていきました。

 

理想を高く掲げることは、人を引き上げる力になります。

でも、同時に、人を振り落とす力にもなる。

多様性を認めることは、いろんな人を受け入れる力になります。

でも、同時に、何を目指す組織なのかを曖昧にすることもある。

じゃあ、そのちょうど真ん中を取ればいいのかというと、現実の仕事ではそんなに簡単ではありません。

 

今は厳しく言うべきなのか。

本人に任せるべきなのか。

高い基準を求めるべきなのか。

その人なりの考え方を尊重するべきなのか。

結局、一つひとつの場面で判断しなければならない。

しかも、たいていの判断には、矛盾やトレードオフが付いてきます。

 

さらに難しいのは、そこで一貫性まで失ってはいけないということです。

場面に応じて判断を変えることは必要ですが、そのたびに自分が何を大切にしているのかまで変わってしまえば、周りから見れば「結局この人は何を基準に判断しているんだろう」となる。

だから私は、「バランスを取る」ということ自体が答えではないんじゃないかと思っています。

どちらも大切にしながら、自分たちは何を軸にするのかを決め、その時々で判断していく。

そして、その判断によって生まれる問題からも逃げない。

たぶん、その繰り返しなんだと思います。

 

でも、世の中って、だいたいこういうものなんじゃないかと思うんです。

問題だらけで、しかもその問題は結構複雑で、ちゃんと向き合おうとすればするほど、簡単な答えがなくなっていく。

少し離れたところから見ている時には、「こうすればいいじゃないか」と、案外簡単に言えます。

でも、その問題の中へ一歩入る。

さらにもう一歩入る。

そうすると、こっちを良くすればあっちに問題が出たり、誰かにとって良いことが別の誰かには良くなかったり、自分が正しいと思っていたことにも別の面があることに気づいたりする。

 

そこで人は結構簡単に、「まあ、難しいよね」となります。

もっと進むと、「どうせ変わらない」となる。

そして最後には、醒めたり、諦めたりする。

私は、それが一番もったいないと思っています。

 

自分の意見を持つことは、とても大切です。

会社に対してでも、上司に対してでも、「これはおかしいんじゃないか」「もっとこうした方がいいんじゃないか」と思うことは、むしろ健全だと思っています。

ただ、意見を持ったところは、たぶんスタートなんです。

 

そこから実際に問題の中へ入っていく。

自分なりに考える。

動いてみる。

うまくいかなければ、また考える。

自分の考えが間違っていたら修正する。

それでもまた動く。

私が、これから社会人になる皆さんに身につけてもらいたいのは、そうやって複雑な問題に立ち向かっていくための術です。

 

そしてこれは、もちろん皆さんだけに言っている話ではありません。

会社には、まだまだ足りないことや、悩んでいることがたくさんあります。

私自身も、「こうすればいい」と思ってやってみて、別の問題を生んだことは何度もあります。

理想と多様性の話だって、私たちがまだ答えを持っているわけではありません。

 

だから皆さんにも、来年会社に入って、色々なことを見てほしい。

疑問を持ってほしい。

自分なりの意見を持ってほしい。

遠慮せず、先輩とも議論してほしい。

そして、できればそこで止まらず、その問題の中へもう一歩入ってみてください。

 

私たち先輩も、皆さんがそこへ入っていけるようにする責任があります。

分かった顔をするのではなく、一緒に悩み、考え、必要なら自分たちの考えも変えていく。

そんな大人でありたいと、私は思っています。

 

問題は、きっとなくなりません。

考えれば考えるほど、むしろ増えるのかもしれません。

それでも、思考停止したり、醒めたり、諦めたりせずに、考え、動き続ける。

皆さんとも、そんな仕事を一緒にしていければと思っています。

 

改めて、内定おめでとうございます。

来年四月から、ともに頑張りましょう。

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。