
目次
※この記事は、弊社のC&S事業部、特に戦略コンサルを志望している方に向けて、「当事業部でどんな人材がどのような心構えを持って働いているのか?」を紹介し、当事業部の雰囲気や文化への理解を深めていただくための記事となります。弊社の事業の活動内容を知りたい方は、Knowledge&Insight内のタグ機能にて、ご覧になりたいカテゴリを選択したうえで閲覧ください。
本記事が成長できる環境を求めている方や、コンサルタントとしてのキャリアを検討されている方の一助となれば幸いです。
改めまして、筆者は中山 拓功(なかやま ひろのり)と申します。よろしくお願いします。

私は、2020年に富山大学薬学部 薬学科を卒業し、新卒で製薬企業へMR職として入社しました。製薬企業に入社した理由は、「薬について深く学んだのだから、せっかくなら、新薬の価値を世の中に普及させることに携わりたい」と感じたためです。製薬会社の職種の中でも、医療関係者と直接のやり取りを行い、自らの手で薬剤情報を医療関係者へ届けられる点に魅力を感じ、MR職を選択しました。加えて、大学では脳神経系に関する研究に従事していたこともあり、中枢神経領域で新薬の普及に携わりたいと感じ、いくつかの製薬会社の中から選択して入社を決断しました。
当時、実際の医療現場への配属にあたり、中枢神経領域専任MRでの赴任が決定し、同領域の大型新薬も発売となったことを受け、社会人生活の順調なスタートが切れたと感じていました。
しかし、私が入社した2020年はちょうど、新型コロナウイルス感染症の流行が開始した時期と重なっていました。ゆえにMRが医療機関を訪問しようとしても、感染対策の観点から医師をはじめとした医療従事者(顧客)との面会が禁止されており、接触がほぼ不可能な状況でした。
顧客に会えなくて仕事にならないと嘆くこともできますが、そう言っていても始まりません。今回のような特殊な事態が発生しているからこそ、「どうすれば顧客に対面してもらえるか?」、すなわち「顧客に価値を感じてもらうには何が必要か?」を考える機会にすることを意識し、日々の仕事に向き合っていきました。
そんな社会人生活のスタートから、私は4年間、青森県で中枢神経領域専任MRとして活動しました。この期間で、新型コロナウイルス感染症の状況は変化し、自分自身も様々な学びや成長を感じました。具体的には、「相手のニーズ・課題を想像したうえで仮説をもって活動することで、他社よりも一歩先を行ける可能性が広がること」や、「どのようにすれば、目標や在りたい姿を実現できるかを考える習慣」等が一定の水準で身についたと感じます。
中枢神経領域専任MRとして4年間にわたって様々な経験をした後、私はコンサルティング業界への転職を決断しました。その背景は、「自社の医薬品のみしか、顧客の課題解決に提案できない状況に歯がゆさを感じたから」というものです。
これは、日々のMR活動で多くの医療関係者と幅広い話題で交渉する中で、「自社医薬品では解決できない類の課題」が少なくとも医療業界、とりわけ地域精神科医療において多く存在することを感じたからです。そして、自身が身を置いていた医療業界のみならず、他の業界においても同様の状況ではないかと想像した際に、「もっと自分にできることがあるのではないか?」という想いが湧いてきたことも強く関係しています。
このような背景を踏まえ、顧客の課題・ニーズに沿った提案と支援をチームで実現していく働き方がしたいと考え、最終的にコンサルティング業界への転職を決断しました。
以降は、コンサルティング業界と当事業部に対して、筆者の経験談をもとにFAQ形式で回答していきます。
自分自身のなりたい姿が明確で、現状の理解ができており、なりたい姿と現状の差分を埋めるアクションを地道に着実に積み上げられる人材が、コンサル業界に向いていると感じます。
それぞれの要素の詳細は、次のとおりです。
ふたつの視点(短期的、中長期的)において、自分自身のなりたい姿が明確であることが重要です。
例えば、入社半年後にコンサルティングの基本スキルとマインドセットを身に付けている、入社2年後にマネージャーの職位になっている といった形です。
自分自身がなりたい姿は、旅でいうところの目的地に相当します。目的地が分かれば、どのようにしてそこに向かうかも自然と明確になり、やること/やらないことの判断ができるようになるはずです。
ゆえに、なりたい姿を設定し、現在との差分を問い続けながら、アップデートし続けられる人材がコンサル業界に向いていると感じます。
なりたい姿が明確になっても、自身の現状を正しく把握しなければ、なりたい姿へどう近づくかが明確になりません。そのために、自分自身の現状を理解することが重要です。
例えば、文章を構造化するスキルが足りない、顧客がどう受け取るかを意識せずにものごとを進めてしまう 等、自身のスキル/マインドの現状を客観的に把握するといった形です。そのために、自分自身の過去の経験を棚卸し、整理することが役立ちますし、他者から客観的に意見をもらうことは非常に有益です。
現状把握は、旅でいうところの現在地の認識に相当します。目的地が分かっても、現在地が分からなければ、スケジュールや移動手段を設定・選択することができません。
ゆえに、なりたい姿(目的地)に対して、自分の現在地を正しく把握し、差分を明確にできる人材がコンサル業界に向いていると感じます。
なりたい姿と現状が明確になっても、その差分を埋めるアクションを実行しなければ、なりたい姿が現実になることはありません。例えば、呼吸するかのように仮説思考(常に自分の中で仮説を持ちながら進める)ができるようになりたいと思えば、無意識にやってしまうまで地道に着実に繰り返し、積み上げる必要がある といった形です。
アクションは、旅でいうところの移動手段に相当します。目的地が分かっていても、移動しなければ、当然ながら目的地に到着することはありません。そして時には、非常に長い道のりにも関わらず、徒歩しか移動手段が無い目的地も存在したりします。
ゆえに、なりたい姿(目的地)に向かい、到着するまで一歩一歩着実に積み上げることができる人材が、コンサル業界に向いていると感じます。
ここまでは旅を例に、3つの観点で私見を交えながら、コンサル業界に向いている人材の特徴を述べました。
今回は「人材」がテーマでしたが、コンサルタントの顧客にあたる「企業」に対しても同様に考えることが可能です。そして、先述の3つの観点は日々、コンサルタントが顧客に対して実践している内容でもあります。
「企業のなりたい姿を明確にしたうえで、現状との差分をとらえ、適切なアクションを提案する一連の流れ」がコンサルティングです。
そのため、この一連の流れを自分自身に適用して体現できる人材が、コンサル業界に向いているということをお伝えしたいです。
入社前後で、ギャップが生じた点とギャップがなかった点のそれぞれについて、述べていきます。
①ギャップがなかった点
当然かもしれませんが、社員一人ひとりの仕事に対する意識の高さ、そして意識の高さから生み出されるアウトプット(成果物)の品質の高さを感じました。併せて、その日に求められる内容を一日一日やり切る姿勢の体現を痛感しました。
意識の高さは作業そのものの速度や効率化にも影響しており、根拠や理由を伴った議論が展開されていた点もギャップはありませんでした。
②ギャップがあった点
正しい手順を踏んでいないアウトプットは、コンサル業界では通用しないことを痛感しました。具体的に言うと、論理的なルールに則っていないアウトプットは受け付けられないということです。私は前職(MR職)時代、好きに考え、好きに資料を作成して口頭補足も用いて説明していました。入社して感じたのは、この感覚ではコンサルティングに使用できる成果物には決してならないということです。この感覚の差がまさに、一番のギャップと感じています。
アウトプットを生み出すまでの思考方法とその順序を的確に追っていかないと、求められている成果物にはなりません。併せて、思考を表現する手段(スライドのメッセージや構造化)に関しても、目的に沿った適切な内容が選択されている必要があることをまじまじと受け取りました。
入社から約半年が経過した際に参画した1カ月間の短期案件において、開始2日目で顧客から品質の低さに関して厳しいフィードバックをもらったことです。この案件は私にとって、PM(プロジェクトマネージャー)と私の2人体制で臨む初めての案件でした。ゆえに、会議調整等のスケジュール管理からアウトプット作成・品質チェックまでを基本的に自分一人で完結させることが求められましたが、全てを顧客が求める基準値で対応できず、結果的に案件開始直後の指摘に発展してしまいました。
この経験を紐解くと、当時の私には以下の点が不足していたと感じています。
・案件開始までの事前準備不足。特に、顧客の求める基準を早期に捉えることができなかった
・過去に未経験の種類の案件ゆえ、作業速度や品質基準が期待値と乖離しており、アジャストできずにいた
・「自分の代わりは誰もいない。何としてでもやり切る」という姿勢を本当の意味で持てていなかった
本案件については、上記の不足点(特に姿勢の部分)を早期に改め、PMからも多大なサポートがあったことで、なんとか最後まで完遂することができました。この経験を通して、事前準備の必要性と、全力でやり切ることの重要性を学び、肝に銘じました。
「常に成果が求められる環境」であることは、過酷と言っていいかもしれません。どれだけ時間をかけて考えアウトプットしたとしても、顧客の期待値に届かなかったり、目的とズレていれば、そのアウトプットは「無意味」と一蹴されてしまいます。
そして、顧客が求めている内容を、実は顧客自身もよくわかっておらず解像度が低いこともよくあります。このような前提条件のもと、限られた時間で期待値以上の成果物を届けることがコンサルティングであり、それができなければ存在すら危ぶまれます。そのために、自分自身はもとより、チームでの成長が常に求められると感じます。
なお、上記はプロジェクト内容によっても異なります。例えば、Q3に例として記載した短期案件では、速やかに顧客の期待値を捉え、それ以上のアウトプットを短期に生み出す必要があります。一方で長期案件であれば、常に顧客の期待値を少しだけ上回り続けることが求められると感じます。いずれにせよ、顧客に対して価値を届け続ける前提で日々を生きることが、過酷さの本質と感じます。
成長する人には、3つの共通点があると考えます。
成長する人は、表面的なスキルの習得以前に、プロフェッショナルとしての強固なマインドセットを有していると感じます。具体的には、「顧客に貢献する」、「顧客に感動を届ける」という強い意志や、困難な局面においても「なんとしてもやりきる」という心意気が該当します。また、自分自身の職位によらず、結果に対して自ら責任を取る気概を有している点も共通と感じます。
成長する人は、職位関係なく、物怖じせずに自己主張すると感じます。指示を待つ受動的な動きではなく、自ら考え、チームや顧客に対して自らの意見を伝えられる能動的な動きが中心です。加えて、単なる主張ではなく、不確実な状況下でも自らの意思で「決断する」ことができ、その結果に責任を負う覚悟を持っていると感じます。
成長する人は、常に明確な目的や目標を有していると感じます。「案件で顧客にもたらす価値は何か?」「自身はどのようなコンサルタントになるか?」という目標が明確ゆえ、目標から逆算した行動を的確に見極めることが可能です。これは、目的意識のブレをなくし、高いモチベーションの維持につながると感じます。
コンサルタントは、企業の重要な意思決定を支援する場合も多く、知力が必要なことは言うまでもありません。
しかしながらその知力は、コンサルタント一人ひとりが顧客・チームメンバー・自分自身に向き合う在り方(マインドセット)があってこそ機能するものだと実感しています。
コンサルタントという職業に限定せず、どの職業にも共通して必要な人間としての「在り方」の土台の上に、コンサルティング業界ならではの知力・思考を組み合わせ、顧客に価値を届けていくことがコンサルティングの本質と感じます。
今回は、私自身の経験談をありのままにお伝えしましたが、当社では熱意をもって入社した社員が多いのが実情です。
以下では、各々が自分自身の言葉で経験や考えを述べており、一人ひとりの想いの一端を感じていただけます。ぜひご一読ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。本記事が、皆さんのキャリア選択の一助になれば幸いです。
アーツアンドクラフツConsulting & Solution事業部/コンサルタント
「こんな情報を紹介してほしい」「こういった視点の記事を読んでみたい」などの要望がありましたら、弊社問い合わせフォームよりリクエストを頂ければ幸いです。