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※この記事は、弊社のC&S事業部を志望している方に向けて、当事業部でどんな人材がどのような心構えを持って働いているのか?を紹介し、当事業部の雰囲気や文化への理解を深めていただくための記事となります。弊社の事業の活動内容を知りたい方は、Knowledge&Insight内のタグ機能にて、ご覧になりたいカテゴリを選択したうえで閲覧ください。
本記事では、就職活動や転職活動をされている方、あるいはキャリアに悩んでいる方に向けて、少しでもヒントになることをお届けしたいと思っています。
就職や転職といった人生の大きな節目に立ったとき、自分がどんな仕事をしたいのか、どんな環境でどんな人たちと働きたいのか、何を大切にして生きていきたいのか——これらを言葉にするのは決して簡単なことではありません。実際に私も、転職を考えた当初は、それらを明確に言語化できずに悩んでいました。
だからこそ、本記事では「自分にとって仕事とは何か?」というテーマを通して、私自身がどのようにその問いに向き合い、どう変化してきたのかをお伝えしたいと思っています。
この記事は、“転職前の自分”にアドバイスを送るつもりで書いています。そして、今キャリアに迷っている方にも、何か少しでも気づきを届けられたら幸いです。
「あなたにとって仕事とは何ですか?」
これは、この記事を読んでくださっているあなたに、ぜひ考えていただきたい問いです。
仕事は、お金のため、やりがいのため、成長のため、社会貢献のためなど、さまざまな意味を持ちます。人によって答えはまったく異なりますし、人生のフェーズによって変化するものでもあります。つまり、正解がある問いではありません。
それでも、私は「仕事の定義」を自分なりに持っておくことがとても重要だと思っています。
なぜなら、仕事の定義があることで、迷いや不安が生まれたときに、自分が本当に大切にしたいものに立ち返り、判断できる軸が持てるからです。
またキャリアは一本道ではありません。時に立ち止まり、時に道を逸れ、時に後戻りすることもあります。そのなかで「自分は何を軸に働くのか」という考えを持っていないと、世の中の情報や他人の評価に流されてしまい、自分にとって納得のいく選択ができなくなってしまいます。
特に近年は、生成AIの登場やリモートワークの普及など、仕事のあり方そのものが急速に変化しています。これまで「人間にしかできない」とされていた業務の一部がAIに代替されるようになり、逆に人にしかできない価値の定義も変わりつつあります。
こうした変化の中では、過去の成功体験や常識がそのまま通用するとは限りません。だからこそ、「どの会社に入るか」よりも、「どんなスタンスで働きたいか」「どんな価値を提供したいか」といった、個人としての“働く軸”を持っているかどうかが、これまで以上に問われる時代になっています。
だからこそ、「あなたにとって仕事とは何か?」という問いに向き合い、自分なりの定義を持つことは、変化の多い時代をしなやかに生き抜く力にもつながるのだと思います。
私自身、いわゆる「安定した技術職」から、まったく異業種であるコンサル業界に転職しました。働く環境も、求められるスキルも、評価のされ方も大きく異なります。ただ、一度就職した企業で自分のキャリアを見つめなおす中で、「仕事とは何か」という問いに本気で向き合うことになりました。
私はこれまでアーツアンドクラフツで以下のような業務に携わってきました。
いずれの案件でも、立場や価値観が異なる多様な方々と対話しながら、「組織として、何を目指すのか」「どうすればそれを実現できるのか」を共に考えることが求められます。
前職では、機械系の技術職としてモノづくりに従事していました。機械の設計図を描き、実際に火花が散る工場に足を運び、試作品を完成させていく。そういったリアルな「ものを生み出す」世界に身を置いていました。もともと私は、手を動かして何かを形にしていくことが好きで、「自分のアイデアで大きな社会を動かす機械をつくりたい」と思い、その道に進みました。
しかし、実際に働いてみると、大きな組織や製品であるほど、自分のアイデアを仕事に反映させる機会が限られている現実がありました。また年功序列で並んだデスクを毎日眺めるなかで、人生でやりたいことについて改めて考えるようになりました。
「このままで本当に、自分の人生に納得できるだろうか?」
そう自問自答する日々の中で、私は改めて「自分にとって、仕事とは何か」「どんな働き方がしたいのか」を問い直し、転職という選択をしました。
私が「仕事とは何か」を考えるにあたり、もっとも有効だったのが、5年後になっていたい自分の姿を言語化することでした。
就職活動や転職活動では、つい「職種」「業界」「条件」など、表面的な情報で判断してしまいがちです。しかし、そもそも「どういう人生を送りたいのか」が明確でなければ、最適な選択はできません。
そこでおすすめしたいのが、「5年後のある一日を具体的に書き出すワーク」です。
まずは、朝起きてから夜寝るまでの1日を、リアルに想像して書いてみてください。
以下の観点を意識すると描きやすくなります。
特別な1日でなくて構いません。大切なのは、その日を自分が満足できるかと思えるかどうかです。たとえば25歳の方であれば、30歳、35歳、40歳といった未来の“日常”を書き出してみてください。
まずは、5年ごとの自分が送っている理想の1日を、朝起きたところから夜寝るまで具体的に書いてみてください。
書き出した理想の1日を見直してみると、「こうありたい」という価値観が浮かび上がってきます。
これらのキーワードこそ、あなたが仕事に求めている要素です。
最後に、キーワードをもとに「自分にとっての仕事の定義」を文章にしてみましょう。
例:
このように、自分なりの言葉で定義を持つことで、キャリアに迷ったときの判断軸が生まれます。
私がこのプロセスを通じて導いた「仕事の定義」は、
「仕事とは、自分の考えやアイデアで価値を生み、意思決定や行動を前に進めること」です。
何を大切にして働きたいのか、自分はどうありたいのかを考え抜く中で、身近な人たちに相談しながら、自分自身の価値観や過去の経験と丁寧に向き合う時間を重ねました。そして、自分なりに納得できる考えにたどり着くことができました。
「仕事の定義」を言語化して転職を決意し、何社か話を聞かせて頂いた中でご縁があったアーツアンドクラフツに入社しました。実際に働いてみると、「自分の考えやアイデアで価値を生み出す」という感覚を日々の仕事のなかで感じる場面が多くあり、この選択は間違っていなかったと今は思えています。
まず何より印象的だったのは、「どうすればよりよい価値を提供できるか」を本気で考え続けている仲間たちの存在でした。彼らは、目の前のタスクに取り組むだけでなく、常に“相手の視点”に立って、クライアントにとって本質的な価値は何か、どうすれば意思決定に貢献できるかを考え抜いています。
私自身、入社して間もない頃に、あるマネージャーから「君の経験が浅いかどうかは、クライアントにとっては関係ない」とフィードバックをもらったことがあります。
その言葉にハッとさせられました。求められているのは“自分の立場”ではなく、“相手にとっての価値”であるということ。そしてその価値を届けるために、言い訳せずにアウトプットに真摯に向き合う姿勢が何より大切なのだと痛感しました。
また、会社の意思決定に対しても、立場に関わらず意見を伝えられる風土があることは大きな魅力です。定期的に経営層とともに「この会社をどんな組織にしていきたいか」を率直に議論する機会が設けられています。一人ひとりの考えが、組織の未来に影響を与える。そんな実感を持てる環境があるからこそ、「行動を前に進める」という自分の仕事観にも深くフィットしていると感じました。
このように、「考えることが価値になる」「意見が組織を動かす」という経験の積み重ねが、私にとってこの会社が“自分の仕事の定義に合った場所”であると感じさせてくれています。
キャリアに悩んでいるとき、自分の将来が見えなくなったとき、何より大切なのは「自分にとっての仕事とは何か?」という問いに立ち返ることです。
明確な答えがすぐに出なくても構いません。けれど、この問いに向き合おうとする姿勢そのものが、あなたのキャリアを確かなものにしてくれるはずです。
そして、その問いを大切にしながら働き続けたいと感じたなら、私たちのような環境も、選択肢のひとつとして考えてみていただければ嬉しく思います。
アーツアンドクラフツ Consulting & Solution事業部/コンサルタント
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