目次

筆者は増田凪砂(ますだなぎさ)と申します。

2025年3月に大学を卒業し、同年4月にアーツアンドクラフツに新卒として入社してから1年が経ちました。
入社前は「新卒はどんな業務から始めるのか?何ができればよいのか?」と、入社後の自分の姿があまり鮮明ではなく、「どのようなプロセスを踏めば自分が社会人として必要な業務スキルを習得できるのかわからない」「何年目でどの程度のスキルを求められるのかわからない」「数年後自分がどうなっているのか想像できない」などの不安を覚えることもありました。
この記事では同じ不安を感じている方に向けて、入社から1年経った自分の経験を基に、入社後の働き方と私自身の1年間での成長についてご紹介できればと思います。
この1年間で最も大きく変わったことは、「与えられた作業をこなす状態」から「目的に対して自分で仕事を設計し、アウトプットを出す状態」へと変化したことです。
ただし、この変化は自分一人の力で実現できたものではありません。
入社当初の私は、言われた作業をそのまま実行することだけが求められる段階の、ただの作業人でした。しかし作業に慣れると共に求められるレベルが上がり、先輩から「この資料では何を伝えたいのかわからない」と指摘を受けるようになりました。
当時は情報を集めること自体が目的になっており、集めた情報を基に現状の「何を伝えたいのか分からない資料」をどう修正するべきか、さっぱりわかりませんでした。そこで、この指摘をきっかけに先輩と対話を重ね、「何のために調査するのか」「どのような資料ならクライアントがスムーズに理解できるのか」という観点を持つ重要性に気付きました。
その結果、クライアントに対して何をどのように提供すべきかを考えられるようになり、自分のぼやけていた「成長後の姿」も明確になりました。現在は、「クライアントに迷いや不安を抱かせない、納得感の強い提案ができる状態」を一つの目標として定めています。
こうした変化は、自分の成長ステップに応じてプロジェクトマネージャーや先輩方が少しずつ難易度を上げていってくれたこと、頻繁にコミュニケーションを取ってくれたことが大きいと思っています。実際に考え方と技術、どちらのスキルとも成長したことから、教育に真剣な会社だと改めて実感しました。
以降では、この変化の経験について、詳細にお伝えしていきます。
入社当初は、参照先や収集項目が定められた調査業務が中心でした。まずは正確に情報を集めることが求められる、再現性の高い業務です。
しかし、業務に慣れれば次第に難易度は上がっていきます。
クライアントに共有する前の社内レビューの際に、「調査を行って情報も入っている。しかしこの資料では何を伝えたいのかわからない」という指摘を受けました。
このとき初めて、「価値のあるアウトプットを作るためには、熱心に情報を集めるだけでは意味がない」と実感しました。
その後は、「なぜこの情報が必要なのか」「この構成で相手に伝わるのか」といった視点での思考が求められるようになり、最終的には目的とゴールのみが与えられ、その達成方法を自ら設計する業務へと移行していきました。
この段階で直面したのが、「何から始めればよいのか分からない」という状態です。
これまでのように明確な手順があるわけではなく、自分で考えて進める必要がある中で、思考が整理されないまま時間だけが無駄に過ぎていく“パニック状態”に陥っていました。
本格的な作業に着手するまでに時間がかかり、結果として1日の生産性にも大きな影響が出ていました。入社当初は「周りを不安にさせない、冷静な社員」を目標にしていたため、この時点で現実との乖離に苦しむことになります。
このような状態を改善するために、3つの取り組みを始めました。
「いきなり作業に入るのではなく、何のための資料で、どのような完成形になっているべきなのかを先に理解しよう」という先輩のアドバイスを基に、始業前にその日の作業設計を行うようになりました。具体的には以下のような内容を事前に整理しています。
これらを整理することにより、業務開始と同時に迷うことなく手を動かせるようになり、これまで発生していた“パニック状態”は大きく減少しました。
今の時代、調査においてAIを活用するのは当たり前です。もちろん弊社でもAIを活用しています。
当たり前ではありますが、入社してすぐはAIに対して「分からないことを聞くためのシステム」程度の解像度しか持っておらず、デスクリサーチの補助としてしか活用できていませんでした。
短時間で広い情報にアクセスし、要約して伝えるのがAIの特技です。先輩方の業務の進め方を参考にして、現在では最初にAIで情報を広く整理し、その上で人が取捨選択や構成に集中する形に切り替えています。
AIを上手く活用できるようになってからは無駄な調査時間が削減され、本来時間をかけるべき「情報の取捨選択」や「アウトプット」に集中できるようになりました。2時間かけていたスライドの作成も1時間で終わるようになり、作業スピードが格段に上がったことを実感できました。
資料作成中、情報は集めたのにどのようにアウトプットすればよいのかわからず、手が止まってしまうことがあります。
そのため、「読み手は初見で理解できるか」「この配置・配色で伝わるか」などの観点で繰り返し先輩からフィードバックをいただき、構成の型を身に付けていきました。
なかでも現在の資料作成に活きているフィードバックがあります。以下の流れを組み込んで情報を整理するというものです。
この型を持つことで、どの資料でも一貫した構成で作成できるようになり、読み手にとって分かりやすいアウトプットを安定して提出できるようになりました。
課題に悩んでいるだけだった時は、作成したアウトプットの広範囲に修正指示が出され、原型を留めたままクライアントに提出されることはほとんどありませんでした。
しかし、課題解消の取り組みを行うようになってから、大きな修正なく「このスライドはこれで行きましょう」と言われることが増えていきました。
この出来事をきっかけに、「がむしゃらに努力する」「とりあえず出す」のではなく、「最初から考え抜いた完成度の高いアウトプットを作る」という意識が強くなりました。
この1年間の成長は、自分の努力だけでなく、環境による変化も大きいと感じています。
まず、少数精鋭の組織であることです。関わる上司・先輩が頻繁に変わらないため、フィードバックの軸がブレずに、一貫した基準で改善を続けることができます。
また、「スキルシート」という評価制度も弊社の大きな特徴です。リサーチや資料作成、プレゼンなどのスキルが段階的に可視化されており、自分の成長状況や、次の目標が把握しやすい仕組みになっています。社会人になると、「できて当たり前」とされる場面が多く、成長実感を得にくいことも多々あります。その中で、自分のスキルがどのように成長しているのか、今後どの状態を目指せばよいのかが明確になることで、モチベーションを維持することができました。
就職活動中は、「何をすれば成長できるのかわからない」「入社後実際に求められるスキルがわからない」「自分の数年後の姿が想像できない」と不安に感じることも多いと思います。私自身も入社前は同じ気持ちでした。
しかし、最初から高いスキルが求められるわけではありません。求められているのは「自分で考え続ける姿勢」と「成長のための行動」です。これらを積み重ねることで、できることは確実に増えていきます。アーツアンドクラフツには、その過程を支える環境と仕組みがあります。何もわからなかった、何もできなかった自分だからこそ、この環境と仕組みを持つアーツアンドクラフツに入社できて良かったと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本稿で少しでも入社後のイメージが伝われば幸いです。ご覧いただいた方々と共に働けることを心待ちにしています。
アーツアンドクラフツConsulting & Solution事業部/アナリスト
「こんな情報を紹介してほしい」「こういった視点の記事を読んでみたい」などの要望がありましたら、弊社問い合わせフォームよりリクエストを頂ければ幸いです。