AC社長ブログ「ともに、つくる」vol.133

新領域の開拓

C&S事業部では今期より積極的に新たな領域への進出を試みています。

ここでは、上期の流れと、下期の展望について簡単に全体像を状況を共有したいと思います。

 

新たな領域として設定しているのは、マーケティングとリスキリングです。

これらは全く新しい領域というより、これまでの当社の資産を活かしたソリューション化の取り組みと言えます。

 

マーケティングは、コンサルティングファームの世界でもニーズが高い一方で、BPRやIT領域と比べて個別性が強く、再現性の確保が難しいため、多くのファームが十分に武器化できていない領域です。

当社は、ithのブランド運営を通じて長年培ってきた実践的なノウハウがあり、加えて、私や吉田、松岡といった役員陣のバックグラウンドの多くがまさにこの領域にあります。

こうした蓄積を梃子に、今後はマーケティング案件の受注を本格的に狙っていきたいと考えています。実際、上期の段階でもすでに受注実績が出始めており、今後はメンバーの知見向上とあわせて、徐々に領域を拡大していく予定です。

 

一方で、リスキリング領域は、事業部の長年培った育成ノウハウをベースとしています。

昨今は、企業の構造変化や職種の細分化、そしてDXの加速などを背景に、「一度身につけた専門性だけではキャリアが維持しにくい」状況が多くの業界で生まれています。たとえば、エンジニアからコンサルへのキャリアチェンジのように職種そのものを移行するケースもあれば、大企業のミドル層が新しい技術や業務知識を求められ、改めて学び直しが必要になるケースも増えています。

企業側も、既存人材を再教育して活用する方が外部採用よりも合理的になりつつあり、人材戦略の中にリスキリングが組み込まれてきました。結果として、“学び直しをどう設計し、どのように行動変容までつなげるか”というテーマが各社共通の課題となっており、この領域は今、非常に活況を呈しています。

 

当社でも昨年あたりからリスキリング案件の受注が増えはじめており、下期はこれらの内容を改めてメニュー化し、より積極的に営業へ展開していく体制を整えていきます。

また、同じ育成ノウハウという資産を活かしたB2C向けサービスの展開もスタートします。こちらはいわば個人向けのキャリア開発支援に近いイメージで、企業向けとは異なる可能性を持った領域です。

 

下期からは、松岡役員のもと事業部メンバーを加え、リスキリング領域のB2B・B2C両面を推進する新規領域開発チームを編成します。今後の当社の新たな柱となり得る領域として、ここから本格的に動き出していきます。

 

当社ではこれまでも、特にブランド事業部のほうで数多くの新規事業に取り組んできました。その経験から、新しい事業を生み育てることの難しさは、私自身も含め組織として痛いほど理解しています。

そうした中で、今期のC&S事業部のテーマとして掲げている「殻を破る」という言葉には、単なる営業領域の拡大だけではなく、C&S事業部自体が主体となって新しい事業や新しい領域をつくり出していく、という意思を込めています。その取り組みを通じて、メンバー一人ひとりがビジネスプロフェッショナルとしてのキャリアやスキルの幅を広げていける場を、もっと確かな形で用意していきたいと考えています。

 

下期は、こうした動きをさらに前へ進めていく期間になります。小さくとも着実な前進を積み重ねたいと思っていますので、ぜひ期待していてください。

 

宮﨑

「ともに、つくる」は主にインナーコミュニケーションを目的とした社長ブログです。

宮﨑晋之介

アーツアンドクラフツ代表取締役社長。考えるよりも動く現場主義。創業以来一貫して事業の最前線に立ち様々なパートナーと価値をつくりあげる。